1 Department of Natural Environmental Studies自然環境学を特徴づける3つのプログラム専攻ゼミ研究航海や調査など現場体験型の育成コア科目フィールドワークと幅広い学究を重視自然環境野外総合実習自然環境の恵みを引き出しながら環境の世紀を開拓していくことが、私たちの専攻の役割です。自然環境学専攻へようこそ自然環境学専攻Department of Natural Environmental Studies 2 専攻全体でおこなうゼミで、隔週で開講されています。所属する研究室のゼミと違って、様々な専門分野の研究を行っている聞き手に対して、自分の研究の意義や面白さ、方法、成果を分かりやすく説明する事が求められます。そうしたトレーニングは、在学中だけでなく社会人になっても大いに役立つ能力の獲得につながります。 入学後すぐに泊りがけで行う実習で、専攻の全ての教育のイントロダクションであるとともに、同期の学生間の交流を深める事を目的としています。海岸から丘陵にかけての良好な自然を一体として観察すると共に、開発と自然保護を巡る地元社会の状況を実地で学ぶ事で、後に続く授業科目の理解を促進する事を目的としています。現場体験型のプログラムと総合的な講義を通じ、海洋環境を統合的に理解し、そのシステムを駆動するメカニズムを探求する人材、あるいは我が国の海洋利用のあり方に新しい方向性を提示しうる人材の育成を図ります。研究航海や沿岸域の調査などを通して教員とともにフィールド研究を行う中でそれぞれの分野の知識を増やし、実践的に研究能力を育てていきます。 修士1年の夏学期に集中しておこなわれる選択必修科目群で、自然環境に関わる多様な分野の基礎知識を幅広く身につける事ができる様に設計されています。コア科目を履修した上で、更に冬学期以降に専門的な選択科目を受講したり、自分の研究を進めたりする事で、自分の専門とする研究を幅広い自然環境学の中に的確に位置づける事ができる様になることを狙いとしています。陸域生態系を構成する土地、水、大気、生物および人間社会の構造と機能、動態を、自然環境と社会環境の両面に着目しつつ解明することを目的としています。研究主題により、その対象、スケール、手法および研究成果の応用先はきわめて多様ですが、コースに共通する点として、フィールドワークおよび自己の研究テーマに限らない幅広い学究を重視していることがあげられます。Course of Marine Environmental Studies 陸域環境学と海洋環境学の2コースからなる自然環境学専攻は、2025年に設立20周年を迎えます。教員数は、基幹講座15名、協力・連携講座を含めると約50名です。当専攻では、地域や全球を対象に、気圏・水圏・地圏・生物圏・人間圏からなる自然環境の構造・機能・変動の解明や将来予測、自然環境資源の保全・開発、自然環境共生社会の実現に向けた研究に取り組んでいます。 様々な大学学部出身の多彩な大学院生が集い、切磋琢磨しながら研究に勤しんでいます。その土俵が、専攻の全教員・全学生が参加する自然環境学演習や野外総合実習、コア科目群であり、異なる専門分野を横断する幅広い視点が育まれています。前身の自然環境学コース設置から四半世紀経ち、750名を超える修士と200名近い博士が巣立ち、大学、高校、公的研究機関、官公庁、民間コンサルティング、メディア等で活躍中です。 社会に目を向ければ、地球温暖化や自然災害に代表される、人間社会と自然環境との接点領域に横たわる諸問題は、年々深刻さを増しています。その根底には、技術や経済の発展に見合うほどには、自然を含む他者に対する理解や共感が深まっていない、という問題があるように思われます。巨大化する人間活動を支えうる新しい自然観が求められています。 レジリエントで持続可能な社会を可能にする自然環境とは何かを考究し、高い専門性はもとより広い視野と柔軟な思考力を備えた人材を育て、自然環境の恵みを引き出しながら環境の世紀を開拓していくことが、私たちの専攻の役割です。ともに学び、ともに考え、ともに挑戦する気概をもった皆さんが、自然環境学専攻に進学されることを心から歓迎いたします。自然環境学専攻長 須貝 俊彦海洋環境学コース陸域環境学コースMessageCourse
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