立教大学 CAMPUS GUIDE 2024
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文学部PICK UPPICK UPPICK UP079古くからさまざまな海外の文化・社会政治制度を受容してきた日本。世界の歴史を研究することは、私たちの過去と現在をより深く理解することにつながります。本専修では、多彩な教員陣が世界の海域と大陸の歴史を講じます。特にギリシア・ローマを中心とした古代地中海世界、西洋中世・ルネサンス史、東欧やイギリスを中心とした西洋近現代史、古代から現代までの海域アジア・ユーラシアや中国に精通した専門家を■えています。本専修では、歴史学以外の方法も自在に取り入れ、新たな複数の観点から人間社会を理解します。複数の観点とは、「民族や慣習、言語といった文化の基層部分に注目し、相対的な視点で現代社会との関連を解明する」ものです。この基層部分への注目と相対的な視点の獲得こそ、私たちが生きている社会でさらに必要になっていく力です。さまざまな研究分野、研究対象との比較を行いつつ、時代性と汎時代性、地域文化と汎地域など、周囲を見渡せる知恵を身につけます。人類史の中の日本史は、日本列島上に集積された歴史を読み解き、新事実を発見・究明することで、自らのアイデンティティを確認し、相対化する学問です。本専修では、日本の各時代を網羅する教員を■え、国際関係、天皇と身分、都市と村など、歴史上の重要な諸テーマについて、時代を超えて考察します。歴史研究の本筋である史料の読解を通じて分析力・構想力を養うとともに、歴史の舞台・現場に直接出向くフィールドワークの機会も設けています。学びのKEYWORD海域と大陸学びのKEYWORD学びのKEYWORD西洋中世・ルネサンス史海域アジア・ユーラシア史東アジア古代史国際関係都市と村文化人類学文化環境学人文地理学古代地中海世界史西洋近現代史中国史中世〜現代日本史天皇と身分女性史とジェンダー地域研究論フォークロア多文化複合社会研究イギリスを中心とした西洋近現代世界を学び論理的な表現方法を身につける■演習G5、G6(西洋近現代史)西洋近現代世界は、啓蒙、産業革命、帝国主義、世界大戦など、私たちの世界を根本から形づくる歴史的事象を生み出してきました。この授業では、英語・邦語の文献の精読、さまざまな史資料の読解を通じて、西洋近現代世界を理解する上での基礎・専門双方の技能を育成します。また、プレゼンテーションや論文作成といった表現方法も学んでいきます。グローバルで史的なものの見方を身につける■演習G7、G8(東ユーラシア史)混沌とした世界情勢の中に、いま私たちは投げ出されています。選択を迫られたときに、地球を俯瞰して人類の歩みを通観する思考力をもっていれば、よりよい一歩を踏み出せるでしょう。こうした力を鍛えていきます。近世日本の人々の暮らしをくまなく調査する■演習H5、H6(日本近世史)近世の身分や地域社会に関する基礎的文献や、近世の村落や都市に関する史料を精読します。史料読解にあたっては、事前に用語や語句の意味を調べ、丁寧に現代語に訳した上で、その内容を検討します。こうして近世社会の特質に触れるとともに、卒業研究に向けた基礎的な能力を養います。現代日本が育んできた都市社会のこれからの課題とは?■演習H9、H10(日本現代史)戦後日本社会経済史・都市史を研究対象とし、日本現代史に関する基礎的文献や、高度成長期〜1970年代に関する史料を順次読み進めます。秋学期には関連する研究書・論文などを読み、小レポートを提出。最後に研究成果を小論文にまとめ、ゼミ論集を作成します。世界のアタリマエから、私たちのジョーシキを疑う■演習Ⅰ8、Ⅰ20(文化人類学)世界各地の多様な民族文化や宗教実践を学ぶことを通じて、私たちの社会で自明視されてきた思考の型について考えます。そのために文化人類学の理論の検討、民族誌の精読、フィールドワークなどを行います。学生同士の議論を通じて、他者の視点から世界を眺め、自身の人生や社会と向き合う力を育みます。現代アメリカの文化や社会からその史的淵源までを見とおす■演習Ⅰ3、Ⅰ4(アメリカ政治文化史)多様な人々が出入りし、衝突や融合を繰り返すアメリカ合衆国を中心に、近現代世界のあり方を考えてみましょう。映画、音楽、時事ニュースまで入り口は豊富。たどっていくと、市民社会や資本主義から奴隷制まで、現代世界の基層を学べます。史資料をゼミの仲間と読み込んでいきましょう。

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