STUDENTʼS VOICE023DEBATE THEME「公共交通の利用を無料にすることに賛成か反対か?」DEBATE POINT資料や新聞記事など、できるだけ多くの情報を集めて根拠を固めた。情報の信ぴょう性を見極める力も重要。DEBATE THEME「海外の人に日本文化を紹介するならアニメか漫画か?」DEBATE POINT情報収集が苦労した点。どのような戦略を立てれば相手チームよりも有利にディベートを進められるか、さまざまな観点から検討した。 英語教育カリキュラムでは、「英語ディスカッション」「英語プレゼンテーション」など、グループワークを中心とした授業が多く驚きました。フランクな会話においては、分からない英語表現があっても多少ごまかすことはできますが、ディベートだと大変不利になる行為です。そのため、何とか相手の言っていることを聞き取り、自分の考えを伝えようと、リスニング・スピーキング能力が鍛えられました。先生や同じチームの人と共に英語に触れることで、自分の思考が少しずつ言語化できるようになったのではないかと思います。また、英語力が向上すると、海外のニュースで日本がどのように取り上げられているか知ることもできます。そのような異なる視点が身につくのも、英語を学ぶ意義の1つ。今後も、母国を相対化し客観的に見つめることで、日本の魅力や課題についてより深く理解したいと思います。英語教育カリキュラムの柱の1つである1年次必修の「英語ディベート」科目。身近な社会問題をテーマに肯定派と否定派に分かれ、英語で討論を行います。履修した学生に、授業の内容や得られた力について聞きました。 高校までは、英語を勉強するのはあくまでテストのためで、生活とは直接関係のない無機質な科目だと思っていました。しかし、大学で英語を学ぶにつれて、「人」を意識した生きた学びであると感じ始め、その魅力や面白さに気づいたのです。海外の人と円滑にコミュニケーションをとりたいという目標が生まれ、毎日シャドーイングや音読、単語の勉強に取り組んでいます。「英語ディベート」をとおして、英語に対する意識はさらに変化しました。当初は、いかに熟語を使うか、いかに難しい表現をするか、と考えていましたが、ディベートでは「相手に伝える」ことが何より重要です。最低限の語彙力は必要ですが、平易な言い回しの方がより伝わりやすいと気づき、気負わずに発言できるようになりました。1年間、英語教育カリキュラムで学び、実践のために英語を勉強する楽しさを実感できました。課題に感じている単語力を鍛えるため、2年次以降も英語を学び続けたいと思います。DEBATE THEME「将来子どもに習わせるなら、運動か芸術か?」DEBATE THEME「地方に住むのは都心に住むよりも良いかどうか?」DEBATE POINT同じチームの人と意見をすり合わせ、主張の組み立て方を相談。発表原稿やスライドの作成など、役割分担をして準備に臨んだ。DEBATE POINT発表の際には発音や抑揚を意識して話すことが大切。自分の意見や感情を届け、ディベートをより効果的に進める技術を学んだ。藤本 亜海異文化コミュニケーション学部異文化コミュニケーション学科 1年次韓国 Dwight School Seoul本名 夏乃帆経済学部 経済学科 1年次岡山県 津山高等学校関谷 珠紀コミュニティ福祉学部 福祉学科 3年次千葉県 市原中央高等学校加藤 航平経済学部 経済政策学科 1年次群馬県 太田高等学校英語ディベート履修生の声真逆の意見にも理解を示す姿勢と「伝わる」表現の重要性を実感 大学に入学するまで、タイや香港、韓国で暮らしていました。12年間の海外生活で感じたのは、多様な人々と協力的な関係を築くために幅広い知識とコミュニケーションスキルの習得が必要であるということです。 「英語ディベート」の準備段階では、自分のグループの主張を裏づける根拠を明確にしながら、相手側がどのような主張をするか想像します。1つのテーマに対して賛成・反対の両面から考えることで、さまざまな価値観の存在に気づき、それを受け入れる姿勢が育まれました。また、高度な英語力よりも、他者にうまく伝える力の方が重要であることも実感。分かりやすい単語や表現を使用したり、相手に質問する際に何を強調すべきか考慮したりすることが大切だと学びました。クリティカルシンキングを鍛え、そしてコミュニケーションの楽しさを感じられる、有意義な授業だったと思います。海外発信の一次情報に触れて日本という国を捉え直すきっかけに論理的に思考し表現する効果的なコミュニケーション方法を学ぶ 多様な人々が共存する世界で、コミュニケーションは何より大切なものだと思います。英語が分からないからといって拒否するのではなく、異なる言語や文化、歴史に積極的に触れて、理解を深めたい、知らない世界を知りたいということが、私の英語を学ぶモチベーションとなっています。 1年次秋学期に履修した「英語ディベート」では主張や根拠提示の仕方など、実践的なテクニックを学ぶことができました。まずは意見の概要を伝え、その上で理由を述べるという方法を新鮮に感じたのと同時に、より効果的なコミュニケーションについて考えを深めることができました。英語の授業にとどまらず、常に「主張と根拠はセット」と意識するようになり、論理的に考えたり文章を組み立てたりする力が身についたと感じます。その一方で、ディベート相手からの質問に対してすぐに答えられない場面もあり、英語の慣用表現や熟語を学び続けることが重要だと考えています。テストのためではなく、人とつながるため英語を学び、使う楽しさを体感できた
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