017教員に聞くリベラルアーツ×グローバル国籍や文化背景の異なる他者を本当の意味で理解するのは難しいでしょう。立教大学では、言語に縛られない思考力を養うことを目的とした英語教育カリキュラムを用意。1年次必修の「英語ディベート」では、根拠に基づいて自分の考えを相手に訴えかけるという過程をとおして、物事を批判的に考える力や他者と建設的に議論する力を身につけます。文法や単語の理解にとどまらない、より普遍的なスキルを手にしてほしいと思っています。 さらに、誰とでも協働できる素地を養うためには、英語力に加えてリベラルアーツが不可欠。さまざまな分野で何が起こっているのか、それぞれの事象はどう連関しているのか、広い視野で捉え理解することで、専門が異なる他者と共に答えのない問題に向き合うことができるのです。立教大学で貪欲に学びの機会に手を伸ばし、自身を成長させていきましょう。グローバルマインドの養成言語に縛られている思考を転換し他者理解を深める国籍や分野を超え、誰とでも協働できる力を手に入れる三島 雅一 外国語教育研究センター 准教授 「グローバル時代を生きる」ということについて、みなさんはどう考えているでしょうか。流ちょうな英語を操り、世界を股にかけて仕事をすることをイメージするかもしれません。しかし、現代社会を生きる上で最も重要なのは、多様性やさまざまな価値観を享受し変化に対応できる柔軟性だといえます。学生生活を送る4年間で、普段属するコミュニティ以外の環境に身を置き、自分とは違ったものをもつ他者と交流し、グローバル化・複雑化する社会への適応能力を高めていくことが大切です。 そうした「異文化」に触れるためのスキルとして欠かせないのが英語力です。コミュニケーションツールとしてはもちろん、英語話者がもつ価値観や考え方を別の言語に変換することなく、オリジナルに近い表現で理解できるからです。日本語を話していると、その枠組みの範囲内でしか思考できず、地球規模の課題を自分ごととして捉え、他者に寄り添う姿勢を養うには、座学にとどまらない体験を重ねることが大切です。刺激に満ちた環境でさまざまなバックグラウンドをもつ人との出会いを経験することで、グローバル社会に欠かせない多様性を理解し、受け入れる豊かな土壌が育まれます。現場を訪れ、他者と交流するリアルな体験をとおした学び
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