職業能力開発総合大学校 大学校案内 2025
22/48

U1U20U21U22キーワード担当教員キーワード担当教員キーワード担当教員キーワード担当教員技能科学、生体情報工学、生体計測 不破 輝彦 教授/貴志 浩久 准教授ホログラム、情報光学、微細加工田村 仁志 准教授/櫻井 光広 准教授/高橋 毅 准教授アンテナ、高周波回路、電波、電波暗室花山 英治 教授/室伏 竜之介 助教制御工学(位置制御・振動制御)、アクチュエータ、形状記憶合金小野寺 理文 教授/斎藤 誠二 准教授/渡邉 一弘 助教アンテナを高機能化することで、通信技術の発展に貢献 当たり前と思われるかもしれませんが、みなさんが使っているスマートフォンは、電波を使って通信をしています。その電波の出入口である、アンテナについてご存知でしょうか?屋根の上にある、魚の骨のようなアンテナやお皿のようなアンテナは見たことがあるかもしれません。しかし、多くの方はスマートフォンのアンテナを見たことはないと思います。実はスマートフォンには、携帯通信用だけでなく、Wi-FiやBluetooth、GPS用などの多くのアンテナが搭載されています。これらは、多くの周波数をカバーするように、限られたスペースの中で、良好な特性が得られるように様々な工夫を凝らして設計されています。 電子回路ユニットでは、アンテナやアンテナに電波を伝える回路を高性能化するため、電磁界シミュレーションにより設計、実際に製作してその特性を評価する方法で研究を進めています。 みなさんも一緒に新しいアンテナを作ってみませんか?生体情報を解析し、ものづくり技能の評価と向上を目指す ものづくりの熟練者は、どうやって優れたものを作っているのか?なぜ、素早く繊細な作業ができるのか?熟練者と初心者では、何がどう違うのか?これらの疑問に対して、「師匠の背中を見て覚えろ!」、「長い経験が必要だ!」と叫ぶだけでは、技能伝承は思うように進みません。 どうすれば、効率的、効果的に技能伝承できるでしょうか。 技能は人間の能力のひとつです。そこで本ユニットでは、人間に対して生理学的、人間情報学的測定を行い、新たな技能評価方法の確立、技能向上方法の確立を目指しています。例えば、脳機能の測定(写真1)や心電図、呼吸などの測定(写真2)をとおして、はんだ付けの技能評価、技能向上を研究しています。超微細加工を用いたホログラムを用いて光の回折を制御 超微細加工技術はナノテクノロジーを担っている技術の一つであり、髪の毛の太さの1/1000、具体的には0.1μm以下の精度で材料を加工する技術です。この技術はスマートフォンに使用されているLSIなどの半導体チップ、デジカメのレンズの反射防止膜、医療で使用される血液検査チップなど、多くの分野で使用されています。 本ユニットでは、超微細加工技術を応用して、光の回折を制御する光学素子である偏光ホログラムなどの開発を行っています。コンピュータを用いて偏光ホログラムを設計し、電子線描画装置などを用いて実際に偏光ホログラムの製作をし、計測・評価を行っています。製作された偏光ホログラムは、画像メモリ、セキュリティの分野で応用できます。特殊な金属(形状記憶合金)を使用した次世代アクチュエータの開発 産業用機器の進展にともない、使用される電子部品や機械要素への小型・軽量化の要求も厳しくなっています。例えば、入力された電気信号を物理的運動に変換する駆動装置(アクチュエータ)にも、構造が単純で、小型化できるものが求められています。  私たちのユニットでは、形状記憶合金ワイヤを使用したアクチュエータについての研究をしています。形状記憶合金ワイヤは電流を流すだけで長さが変化する特殊なワイヤで、アクチュエータに使用すると、機器の小型軽量化に貢献できると期待されます。 私たちは、電子回路とプログラム技術を用いて、形状記憶合金ワイヤの長さを制御し、精密な機器にも使用できるアクチュエータの開発を目指しています。 写真1:はんだづけ作業中の脳機能測定ホログラム作製装置電波暗室での実験のようす形状記憶合金ワイヤにおもりを吊るしての伸縮確認実験の様子写真2:心電図、呼吸などの測定画面ホログラムの再生像電子回路ユニットで製作したアンテナと高周波回路形状記憶合金ワイヤに電流を流すために必要な電子回路で、卒研の学生が作成したものです。22心身管理・生体工学ものづくり計測電子回路電子制御・信号処理電子情報工学専攻 研究ユニット

元のページ  ../index.html#22

このブックを見る