職業能力開発総合大学校 大学校案内 2025
19/48

電気工学専攻 私は、10代のうちから工学やものづくりを志す人達を尊敬しています。是非それらの分野で自分の「好き」や「得意」を探し、見つけてください。きっと皆さんなら見つけられるでしょうし、見つかってしまえば、それを専門に生きていく基礎は、職業大の学びで手に入れることができるはずです。厚労省所管ですから、企業の求める技能・技術を教え訓練するノウハウや、実習環境の安全配慮に関して大変蓄積のある学校です。「ずっとラダープログラムを書いて生きていきたい」と言っていた同級生はメーカーに勤務して、今もラダーを書いています。皆さんによい出会いと学びがありますように!平成29年度卒業 他大学とは違い授業日数や取得単位数が多く課題もそれなりに出ますが、その分実践的な技術・スキルを身につけることができます。先生もフレンドリーな方が多く質問や相談をしやすい環境です。私は、結果的に学んだことを活かす道に進みましたが、将来の選択肢を増やすことができる学校だと思います。ぜひオープンキャンパス・学園祭に参加して学校の雰囲気を感じてください。職業大で充実した4年間を過ごすために、頑張ってください!!令和4年度卒業(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構北海道職業能力開発大学校電気エネルギー制御科上席職業訓練指導員高田 慶太 さん東京都 港湾局東京港建設事務所 高潮対策センター東部地区保守担当溝口 朱莉 さん職業大を志望した理由を教えてください。  母に勧められて、職業大のことを知りました。もともと生物を学んでいて環境に対する関心があり、生物関係の大学に進学するつもりでした。しかし再生可能エネルギーに興味を持ち、再生可能エネルギーを学べる科目があった電気工学専攻に惹かれました。また、生活に欠かすことのできない電気ということもあり、将来を考えると学んで損はないと思い進学を決めました。入試では化学・物理を選べたため物理を高校で学んでいなくても試験を受けることができました。現在の仕事(業種、職種等)を選択・検討された経緯を教えてください。 早い段階から興味のある業種や企業を探し、企業説明会に参加しました。また、HPやパンフレット等で雰囲気や仕事内容・経営理念等を研究しました。仕事の規模・やりがいの大きい東京都の仕事に興味を持ち電気職の募集があったため、東京都を志望しました。公務員の試験は民間企業よりも遅く、もし合格できなかった場合のために内定の承諾を待っていただくことになります。その時の立ち回りや、企業の選び方・エントリーシート・公務員試験の対策など就職支援室でいろいろ相談をしました。職業大で学んだことが、現在の仕事にどのように活かされていますか。 私は東京都 港湾局 東京港建設事務所 高潮対策センターで働いています。台風や津波などの非常時に活躍する施設の保守管理を行っています。港湾局で管理している水門や排水機場は、とても大きい設備や初めて見るシステムが多く戸惑うことが多かったです。しかし、根本は授業で学んだことなので、図面の読み方や点検方法など活用できることも多いです。触ったことのない設備や機器に触れることのできる現場の仕事ということもあり、毎日新しいことをたくさん学んでいます。職業大を志望した理由を教えてください。 私は一度文系の大学を出て、学んだこととは全く関係のない仕事に就き、数年勤めた後、忙しさに堪えかねて辞めました。恥ずかしい限りですが、甘い覚悟で仕事を選んでいたわけです。その反省から、専門的な技術を持ち、きちんと自分の応えられる範囲で、責任をもって仕事をできるようになるべきだと思い、職業大に入学しました。電気に関する技術を学ぶことにしたのは、現代社会のあらゆる局面に欠かせない技術であり、需要が高いだろうと考えたためです。職業大での学生生活はどうでしたか。 専門技能の実習や、高校以来の理数系の勉強は新鮮で面白く、自分で言うのも何ですが真面目に取り組みました。同級生は素晴らしい人間性の持ち主ばかりで、私とは少し歳の差がありましたが、いい意味で気を使わずにいてくれ、共に学び合い、笑い合う関係でした。よき友、よき師に恵まれ、充実した4年間を過ごすことができました。また、「ものづくり」に関する学問分野の幅広さに驚きました。とても挙げきれませんが、高い品質を支える製造手法や検査手法の開発、製品に生じる現象のシミュレーション、暗黙知とも言える「職人技」を科学的に明らかにしようとする研究なども行われています。全く知らなかった世界だなと感じました。職業大で学んだことが、現在の仕事にどのように活かされていますか。 令和5年4月から北海道職業能力開発大学校で学生指導を行っています。能開大で教えたいという入構以来の希望が昨年叶い、職業大で学んだことを、今度は私が指導する立場になりました。今の業務をする上では、学んだ中身(知識・技能)だけでなく、それらを身につけていったプロセス、苦労した記憶などを含めた職業大での経験が、ほぼすべて活かされています。当校に赴任する直前、実家で保管していた職業大時代のノートや教科書を段ボールに詰めて北海道に送りました。すっからかんになった棚を見て、ふと、「自分が勉強してきたことを、これほどそのまま仕事に活かせるのは幸せなことだな」と強く感じました。19OB・OGからのメッセージ

元のページ  ../index.html#19

このブックを見る