職業能力開発総合大学校 大学校案内 2025
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U17U18U19キーワード担当教員キーワード担当教員キーワード担当教員リニアモータ、搬送装置、ロバスト制御山本 修 教授/平原 英明 准教授ロボット、サイバーフィジカルシステム、技能科学佐藤 崇志 准教授設備施工法、設備保護、電気安全、パワーエレクトロニクス吉水 健剛 教授/五十嵐 智彦 特任助教リニアモータの高性能制御に関する研究 リニアモータは、ダイレクトに直線駆動力を得られるモータです。リニアモータといえば、山梨実験線の超電導磁気浮上式リニアモーターカーが有名ですが、それ以外にも工場内の工作機械や搬送装置にたくさん用いられており、工場における生産工程の自動化のニーズに対応するために、高速・高精度な制御性能が求められます。  本研究では、搬送用リニアモータに積載する荷物の質量が変化しても、制御性能が劣化しないロバストな制御系(積載荷物のような外的な因子が変化してもそれにあまり影響されない特性を有する制御系)の設計手法の開発に取り組んでいます。本研究の成果によって、安価なマイコン装置でもリニアモータを高性能に制御できるようにします。デジタライゼーションによる全体最適化の研究と技能科学 製造現場において、優れたロボットと作業セルが沢山あっても司令塔となる生産システムが劣っていると良い製品を作ることができません。この原因は、部分的な最適化、つまり単独工程の向上に注力するために本来の目的である製品を作る工程全体が見えなくなるためです。 そこで、デジタルを活用して、現実空間にあるロボットを含んだ工程のモデルを作成し、仮想空間と連携することで工程全体を俯瞰して「見える化」できる“サイバーフィジカルシステム”の構築を行います。 この工程の俯瞰によって、全体最適化を行うための制御技術の追究と運用するための技能を明らかにすることを本研究の目的としています。電気設備の低圧直流配線断線時におけるアーク放電現象に関する研究 私たちの家庭の中に太陽光発電設備や、電気自動車充電設備などの直流配線が増えてきました。直流は、一般的に用いられている交流に比べて電流を遮断することが難しいため、地震などによって直流配線が断線すると、発生するアーク放電により電気火災の原因となる報告があります。  そこで太陽光発電設備(400V、10A)の断線時を想定して発生するアーク放電を模擬できる装置の製作をして、断線速度および断線間隔が直流アーク放電現象に及ぼす影響について実験的に検討を行いました。アーク放電による電気火災の発生要因について把握することを研究の目的としています。搬送用リニアモータ構築中のサイバーフィジカルシステム(仮想側)直流アーク放電実験装置回転円盤式リニアモータを用いた制御実験構築中のサイバーフィジカルシステム(現実側)直流放電試験装置16エネルギー変換制御工学電気設備電気工学専攻 研究ユニット

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