電子情報システム技術は、普段の暮らしのなかでなにげなく使われている機械と機械、人と機械、さらに人と人とを結ぶあらゆるところに使われている技術であり、さらなる発展を求められる分野です。そこでは、電子回路技術をコアとしたハードウェアや、その頭脳であるコンピュータ技術、さらに人や機械間を結ぶために必要な通信技術を使いこなせる人材が望まれています。電子情報専攻では、電気・電子工学、情報工学、通信工学を基礎とし、その上で生産技術と関係する電気回路、電子回路、計測・制御、IoT、クラウドやビッグデータ等の分野について、講義・演習・実験・実習を体系的に組み合わせたカリキュラムを提供します。実際の現象観察を通して、科学的思考法、生産現場に必要な問題解決力を養い、新製品や生産プロセスを設計・製作・評価するための基礎能力を習得することで、人とのインターフェイスに関わる製品開発やDXが進む現代の生産現場で活躍できる技術者を育成します。和田響さん令和3年度卒業生ロボットエンジニアを目指す方がソフトウェアおよびディープラーニングについて学ぶ教材の研究をしています。現在、ロボット開発に用いられるソフトウェア基盤のひとつとして、Robot Operating System (ROS)が普及しています。通常、ロボットを1から作るには大変な労力が必要となり、職人による一点物のような存在になりがちです。ROSは汎用的なロボットシステムを効率的に開発することが可能であり、私はこのROSをベースとして、ディープラーニングを用いたロボットの知的制御を学べるようにしたい考えています。この研究によって、ロボットエンジニア不足の解消を目指しています。科目例・組込みシステム応用実習・リアルタイムOS実習・計測・制御工学実習・機械工作・組立て実習・ネットワーク工学・画像処理工学・インタフェース工学・暗号と情報セキュリティその他、専門・共通科目あり 私は、ビッグデータに特定の処理を実行することで、有益な情報を抽出する研究をしています。現在は、SNSから観光情報を抽出する研究を行っています。今回はその一例として、桜の見頃と桜の観光スポット抽出に取り組んでいます。具体的には、3月1日以降のツイート数などSNSの情報に基づき、桜の名所の推定を行い、都道府県単位で桜の見頃を抽出したり、さらには桜前線についても抽出できる可能性があると考え、その手法を検討しています。現在は桜に限定していますが、桜の推定方法が確立した場合は、紅葉や野鳥などの桜以外の生物季節観測にも適用できる可能性があります。22ユニット名 情報通信髙橋宗甫さん令和3年度研究学域修了生社会を豊かにできる実践的な技術力と柔軟な適応力を身につける●ハードウェア・ソフトウェア・ネットワークを 統合する技術力●企画、設計、製作、評価まで一連のシステム開発能力●指導的な技術者となるための人間力学びを通して身につく力LABORATORY 研究室紹介ユニット名 電子制御・信号処理
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