日本の機械技術は、自動車、家電、ロボット、航空機などの産業分野、および工作機械や金型などの基盤技術の分野において世界最先端であり、ものづくり立国「日本」を支えています。グローバル化が進む今日、国際競争力に優れた機械技術の開発・発展が必要であり、明日の技術を創造し、発展・伝達していく人材が望まれています。機械専攻では、材料力学、機械力学、流体力学、熱力学を基礎とし、そのうえで生産技術に関わる材料、設計、加工、計測、生産システム、メカトロニクス、制御、保全、管理等の分野、また、DXの推進に必要な産業機械の自動化技術などについて、講義・演習・実験・実習を体系的に組み合わせたカリキュラムを提供します。技能を修得する過程に発生する現象の実験的・理論的な解明を通じて、幅広い問題解決能力及び新たな産業の変革に対応できる能力を養います。さらに新製品とその生産方法を自ら創案できる設計・生産能力の基礎を習得することで、産業界が望む実践力と、生産現場で指導的役割を担うことのできる能力を兼ね備えた技術者を育成します。梶浩幸さん令和3年度卒業生小学生から大学生まで、ロボットの製作をしたことがない人向けの教育用のロボット製作教材について研究しています。教材としては、モーターとマイコンを組合わせたロボットとそれを組み立てるための手順書になります。現在の教育用の教材は、高価なロボットを使用しているため、複数人で1体のロボットを製作することになり、自分が担当するところしか学べませんでした。しかし、私が研究している教材のロボットは、1人で全ての製作工程をロボットとしてきちんと学べるよう構成しつつ、価格を下げられるよう工夫しています。そのため、全員が全ての製作工程に関わりながら、全体の知識を身に着けることができます。また、教える対象者に合わせて作業の難易度を変えることで、自分たちが作りたいものを作ってもらえるように研究しています。現在、日本では健康寿命延伸への取り組みとして、ロコモーショントレーニングなどの移動機能低下の予防を目的としたトレーニングが推奨されています。私は足を鍛えるための底屈運動について、VRを用いたトレーニングコンテンツを開発する研究を行っています。VRを用いることで、ゲーム感覚を取り入れながら、疑似的な負荷である疑似力覚を発生させることが可能なため、視覚情報のみで負荷の変更が可能なトレーニング機器を開発できます。VRにより発生する疑似力覚が動作に与える影響を調査することで、実際に下肢のトレーニングで使用する際の有用性を検討しています。14ユニット名 福祉工学増井丈了さん令和4年度研究学域修了生●充実した実習設備による 技能・技術・科学の3つの要素が融合したものづくり力●製造現場を模したカリキュラムによる 企画・立案能力、課題解決能力●グループによる実習・課題をとおした ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキル科目例・機械加工実習・CAD/CAM実習・精密加工実習・シーケンス制御実習・精密機器製作課題実習・メカトロニクス実習・接合応用/塑性加工実習・自動化機器製作課題実習その他、専門・共通科目あり ものづくりができ、それらの技能・技術を教える能力を身につける学びを通して身につく力LABORATORY 研究室紹介ユニット名 機械保全
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