武蔵野美術大学 大学案内 2025
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大学院造形研究科 I I GRADUATESCHOOLOFARTANDDESGNGRADUATEARTANDSCHOOLOFDESGN研究科サイト105105日本画コース学部で培った日本画の基礎技法を踏まえた上で、自己の表現を確認し、制作、研究を深めていきます。各教員の行うゼミ授業や展示を通し、表現に関わる「思考」と「実践」を重ねて、社会との関わりの中で表現者として活動していくために必要な専門性を得られるよう進めていきます。油絵コース美術作家として自らの作品制作・研究を行う意識を養うことをもっとも重視しています。そのため1年次では絵画研究Ⅰ・Ⅱ、2年次では絵画研究Ⅲというように課題をシンプルに編成し、学生のさまざまな制作スタイルに柔軟に対応できるように配慮しています。その中で学生たちは教員や周りの学生たちとの対話から作品制作の具体的な方向性を模索し、美術史や社会状況を踏まえた深い研究の機会を持ちます。またカリキュラムにかかわらず、活躍中の美術作家や美術批評家、学芸員など外部からの特別講師による直接指導を随時行い、学生の制作・研究をサポートしていきます。版画コース学生一人ひとりの自主性を重んじ、担当教員と個別に話し合いながら立案した年間計画に基づいて研究制作を進めていくのが基本となります。版画の基本的な4版種(銅版画・リトグラフ・木版画・シルクスクリーン)を起点に、最先端のデジタル表現なども視野に入れながら、それぞれが2号館大学院スタジオの恵まれた設備・備品を最大限に活用し、独創的な作品制作に取り組みます。近年はインクジェットプリンターやリソグラフ、活版印刷機などデジタル、アナログを問わず整備が進んだ最新の機材を活用しながら、次代を担うアーティストや研究者の育成を目指しています。作品制作研究領域本研究領域では、人間の本質的要求である表現を問い直し、人間の存在に関わる新たな世界観の創出を目指します。さらに作品の制作を通して、美術表現における認識、価値観、表現方法、素材、技術、歴史などの問題を探究し、普遍的で新たな表現の可能性を探ります。平面表現、立体表現、空間造形表現に留まらず、他の研究領域との協同作業も視野に入れたプロジェクト計画、映像表現、さらに多様なメディア表現を加え、横断的で複合的な新たな表現領域の可能性も探ります。彫刻コース将来彫刻家、美術家を目指す者として専門性を深め、そのための情報を受信し、社会に向けて自己の表現を発信する2年間です。大学院を学部 4 年間の単なる延長としてではなく、研究室と共に、変転する価値観の中で美術の在り方を考察し、客員教授をはじめとしたゲスト講師との議論、展覧会の企画など実践的な作業を通じ、自己の専門性を確立する過程として位置付けています。美学美術史コース造形表現の歴史的、理論的な研究を行います。研究対象は、時代としては古代から現代まで、地域としては日本、東洋、西洋、また分野としては美術、工芸、デザイン、建築とし、諸ジャンルや境界にとらわれない総合的な教育を行います。また作品に表されているものやそれ自体を感覚と知性を働かせて解明し、作品の意義を探究する能力の習熟を目指します。芸術文化学コース ※2025年4月に芸術文化政策コースから名称変更「芸術文化学」とは、人々が作品の創造や鑑賞などの行為によって心身の充実を追求する「芸術」と、精神的・身体的活動を通じて確立し、継承、変化させ続けてきた「文化」、その「芸術」と「文化」を社会にどのように生かすのかについて、領域横断的かつ実践的に研究する学問領域です。本コースでは、社会における芸術文化の多様なあり方や、社会に対するアートやデザインの意義をとらえ、芸術文化の社会での活用について研究・実践・表現等の活動ができる「芸術文化学」の高度な専門性を身につけることを目指しています。そのために、アート・デザインを基盤とした上で、芸術文化領域のプランニング・マネジメント・ミュゼオロジーを主軸として、多彩な専門領域を中心に、それらを越境する学際的な観点から、理論と実践を通じて領域横断的に学修・研究します。環境形成研究領域現代社会におけるひと・もの・情報、それらから構成される環境を対象に、コミュニケーションデザイン、プロダクトデザイン、クラフトデザイン、空間デザイン、建築、映像デザイン、情報デザインなどの分野が含まれます。研究テーマは、さまざまな道具・空間・情報に関係するデザイン研究、物質と人間の関わりや環境課題を対象とする研究、人間の認知をはじめとする行動などの評価と研究、環境設計システム(仕組み)のデザインと研究(マネジメントや政策を含む)などが考えられます。視覚伝達デザインコース「人のコミュニケーション」とは、メッセージの伝達だけでなく、音声・視覚・身振りなどの認知機構で人や環境に働きかける、ダイナミックで生態学的な認知と行動のプロセスです。本コースはその視点から実践と理論の研究を展開し、新しいデザインの模索、自己の専門分野の確立を目指します。視覚言語、デザイン方法論、生態学的知覚論などの理論、ライティング・スペース・デザイン、情報デザイン、環境デザイン、そして統合的なコミュニケーション・デザインの分野を研究対象としています。工芸工業デザインコースインダストリアルデザイン、インテリアデザイン、クラフトデザインの各領域があり、クラフトデザインは素材別に金工、木工、陶磁、ガラス、テキスタイルに分かれています。学生は各自の領域を中心に研究を進めますが、人間の生活と関わる仕事を成し遂げるためには、広い視野を持ち、さまざまな角度から問題を検討することが必要です。そのため、担当教員の指導に限らず、関連領域の方々から指導や助言を得られる協力体制を整えています。空間演出デザインコース舞台美術全般、環境デザイン、インテリアデザイン、ファッションデザインに基点を置きながら、固有のテーマを掲げて研究を進めます。人間を取り巻くあらゆる空間的な関わりの中で、文化的な役割を背景とした、より豊かな想像力と高度な造形創造力を持つスペシャリストの育成を目指し、指名制による教員との研究計画作成をもとに、必要に応じて多彩な専門分野の教員が協力し、方法論だけではなく高度な技術的指導を行う多角的なプログラムが特徴です。美術理論研究領域造形表現に関する歴史的・理論的研究は、対象領域が拡大しており、隣接する諸科学との協働も必要となっています。本研究領域では、歴史的あるいは現在の制作実践を社会との影響関係や、専門的な知識を前提とした新しい視点から分析や解釈を行います。また、研究の在り方や理論の更新や、新たな創造の可能性も探究します。造形芸術領域の学術研究者のほか、制作をはじめとする造形教育や批評、美術館の活動などに寄与する人材を対象とします。建築コース学部での設計や研究をもとに、建築が成立している社会的背景を意識して研究や制作をさらに深めていきます。各専任教員の専門分野が反映されるスタジオに所属し、プロジェクトや研究を実践。関係領域の教員の助力によって広範囲に展開していきます。また、一級建築士試験に必要な2年の実務経験要件を満たす建築設計実習と建築設計インターンシップを設けており、より実務的な内容を履修することも可能です。基礎デザイン学コースデザインを総合・横断するコースです。デザインの各専門領域を、情報・通信をはじめとする技術革新や産業・生活構造、社会変革の中に位置付けながら、社会的・人間的・文明的な文脈において研究します。情報やメディアのためのデザイン、社会のためのデザイン、新たな研究領域における問題の発見や理解、批判、デザインの提案についても、問題を総合的に捉える柔軟な思考と方法論を身につけます。デザイン情報学コース社会性を考慮した論理的アプローチと、美を求めた感覚的アプローチの両面から研究していきます。本コースは、「さまざまなメディアに対応する表現方法」「コミュニケーションを軸とした創発的思考」「デザイン・アートにおけるデジタル技術」を基盤とし、それらを横断的な視座で捉え、自ら研究・制作領域を開拓することを期待します。研究プロセスによって最適な課題設定を行い、論文執筆もしくは作品制作、またはその複合的な成果として具体化します。修士課程 美術専攻博士後期課程 造形芸術専攻修士課程 デザイン専攻大大学学院院造造形形研研究究科科

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