武蔵野美術大学 大学案内 2025
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3年次開講1年次開講基礎デザイン学科 II SCENCEOFDESGN『Shutto』タオル│H240×W360 ×D220mm(2点)タイポの学びで自分の中の引き出しが増えたタイポグラフィ研究a2年次開講吉川伶さん│2年立体、本、ポスターのデザインを通して文字と図像の組版を学ぶ授業で、この作品は「constellation(星座)」をテーマに3つの多角的な視座を設定し、その関係を「つなげる」ことで造形的な星座を描くというポスター課題で制作しました。手を動かしていくうちに生まれたオブジェのようなモノをグラフィックに落とし込み、大判ポスターの良さを生かした大胆で繊細な構成を心がけました。コラージュや文字の配置のバランスで、呼吸を感じられるような不思議な生命感を表現しています。一連の課題を通して文字と図像を組み合わせる面白さや製本の技術、写真を素材としてデザインに生かす楽しさを知り、自分の中の引き出しが増えました。デザインへの固定観念がどんどん破壊される形態論Ⅰ基礎デの授業を受けていると、デザインに対する固定観念がどんどん破壊されます。書体の制作を通して新たなかたちを生成する力を身につける形態論もその1つで、授業の最終課題では「LOVE」という文字を立体で表現し、どの空間に配置するかも考えました。まっさらな感覚で課題に挑もうとじっくり構想を練り、締切直前まで試作を重ねました。4種類のかたちで愛の多様性を表現し、それぞれの愛は一見違うように見えても、もとを■れば同じ1つのものというメッセージも込めています。私が思う「デザイン科の作品」っぽくなくて内心はドキドキでしたが、講評では面白いと言ってもらえて安心しました。自分らしいデザインが見いだせたからなのかなと思っています。平野見宙さん│1年人に伝えるもの・ことづくりの楽しさを知る3年次開講素材との対話から新たなかたちを見つける植木駿介さん│3年デザイン演習Ⅰm(ヴィジュアルコミュニケーション)ヴィジュアル・アイデンティティ(VI)を学ぶ授業で、架空の本屋を緻密に構想するというグループワークに取り組みました。私たちのコンセプトは「本と共に夏休みを過ごす本屋」。一番苦労したのはブランドの核となるロゴ作成で、風鈴がモチーフのシンボルマークや、夏空や書店の閑静な雰囲気を表すイメージカラーを、時間をかけて検討しました。デザイン演習Ⅰg(プロダクト環境)髙木悠さん│3年身の回りにはさまざまな素材があふれていますが、思いもしないところにプロダクトの兆しがあることを体験する授業で、ある素材に「1手」のみを加えることで新たなプロダクトをつくる第1課題と、新たなプロダクトになる素材自体をつくる第2課題に取り組みました。第1課題ではいろいろな素材を自分の手で実験し、その素材の良さを見いだすことが主旨だったと思います。タオルの横糸を引っ張るという1手を繰り返して帽子をつくる私の提案も、プラスチックや感熱紙をアイロンで引き伸ばしてみたり、サイズの違う布地を試してみたりと、試行錯誤を繰り返して行き着いたもの。素材との対話から新たなかたちを見つける制作プロセスがとても新鮮でした。 『constellation of breathing』コラージュ│ストッキング、ピンポン玉H1030×W637×D10mm085専任教員原研哉教授[主任]コミュニケーションデザインデザイン論小林昭世教授デザイン学記号学清水恒平教授グラフィックデザイン田中良治教授形態論デザイン演習板東孝明教授デザイン論ヴィジュアルコミュニケーションシナジェティクス菱川勢一教授モーションデザインインタラクションデザイン三澤遥准教授デザイン客員教授梅原真地域デザインパッケージデザイン深津貴之サービス設計UX/プログラミングAI『LOVE』アクリル絵具、紙粘土H295×W250×30mm(4点)読書スペースや宿泊施設、読書感想文サービスなどのコミュニケーションツールも提案し、イメージを伝える写真もこだわって古民家のスタジオで撮影。講評では「本当にあるかのようなイメージができている」と評価してもらえました。人に伝えるものづくり、ことづくりに楽しめながら臨めたことが功を奏したと思います。『本となつやすみ』共作

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