基礎デザイン学科123 II SCENCEOFDESGN『seaweed woven fabric』機織り│海藻、海草、釣り糸、他H390×W550mm、H360×W550mm『Deconstruction of urban plants都市の中の植物の解体新書』本H270×W167×D12mm1 モザイクガラスをモチーフにした第一段階2 教会のバラ窓をモチーフにした第二段階3 第一、第二段階のフォントのレイアウト例モザイクガラスをモチーフにかたちの生成と変化を体験するタイポグラフィの楽しさに気付け、学外のプロジェクトにも派生した課題オウ アンキさん│1年柿﨑理紗さん│2年形態論Ⅰ1年次開講タイポグラフィ研究a2年次開講ソウ トクイチコウさん│3年今はまだ価値がないものからプロダクトの兆しを感じ取る助言やたくさんの実例紹介がインスピレーションになった細貝麻衣さん│3年デザイン演習Ⅰg3年次開講デザイン演習Ⅰm3年次開講091専任教員原研哉教授[主任]コミュニケーションデザインデザイン論小林昭世教授デザイン学記号学清水恒平教授グラフィックデザイン田中良治教授形態論デザイン演習板東孝明教授デザイン論ヴィジュアルコミュニケーションシナジェティクス菱川勢一教授モーションデザインインタラクションデザイン三澤遥准教授デザイン客員教授梅原真地域デザインパッケージデザイン―どんな授業・課題でしたか?一見するとタイポグラフィをデザインする課題のようですが、私の理解では、「ルール」を決めて、そのルールを変えると起きる変化を体験することで、かたちはどういうふうに生まれるのか、知覚されるのかを学ぶ授業だったと思います。―制作した作品について教えてください。モザイクガラスによる物体の屈折を参考にしてビットマップフォントをつくり、その後、10×10の方眼グリットをバラ窓と呼ばれる不規則なモザイクガラスに変えて、同じルールでアルファベットをつくりました。デザインソフトのフィルターに頼らずに、モザイクガラスをモチーフにしたことや、フォントの独創性を評価していただき、欧文書体がどのように構成されているのか、知識を深めることもできました。私は、デザインの社会的役割を常に考察するデザイナー像に憧れて基礎デに進学しました。デザインの実践だけでなく研究にも興味があるので、これからも幅広い分野に触れていきたいです。―どんな授業・課題でしたか?本やポスター、箱のデザインを通して、文字組みやレイアウトなどタイポグラフィを学ぶ授業です。本をつくる課題は「〇〇の解体新書」がテーマ。判型や本文で使う和文・欧文フォントの指定、グリッドシステムを用いてレイアウトするという条件以外はとても自由な課題でした。―制作した作品について教えてください。以前から興味があった街中の植栽をテーマにしました。植栽から着想を得て挑戦した3DCGやシルクスクリーンの作品ページ、タイポロジー的な写真ページ、エスノロジーの観点から植栽の歴史をまとめたページの3章立ての構成です。初めて本を制作したのですが、エディトリアルやブックデザインの楽しさに気付けたし、授業と並行して、いろいろな街の空間やオブジェクトをリサーチし、作品制作や展示を行うプロジェクトを自主的に始めるきっかけにもなりました。ブラッシュアップした作品が東京TDC賞で入選したこともうれしかったです。―どんな授業・課題でしたか?素材とは何か、なぜこのかたちなのかと、プロダクトデザインの根本から考えていく授業です。「プロダクトの兆し・素材をつくる」ことがテーマの課題では、素材の特性に向き合い、そこからデザインを具現化するというプロセスを学びました。―制作した作品について教えてください。捨てられているものからも素材はできるという先生の話をヒントに、今はまだ価値が見いだされていないもののリサーチを繰り返しました。浜辺に打ち上―どんな授業・課題でしたか?企業イメージを視覚的に統一するためのヴィジュアル・アイデンティティ(VI)を実践的に学ぶ授業で、個人制作とグループ制作に取り組みました。グループ制作は架空の航空会社をつくる課題で、事業内容からロゴやコミュニケーションツールまで徹底的につくり込むことが求められました。―制作した作品について教えてください。私たちは『STARDUST』という宇宙葬の会社を考えました。遺灰を入れたビークルをロケットで宇宙に打ち上げるサービスで、軌道別のプランや葬儀の供花のパッケージ、デジタルサイネージ、地球を周回するビークルを■れるアプリなども考えました。ロゴのデザインや会社のスローガンは先生の助言も参考にしながら練り、VI計画やタイポグラフィのたくさんの実例を紹介してもらえたことはインスピレーションになりました。メンバー全員の意見をまとめることに苦労しましたが、他者と協力して課題に取り組む力が身についたと思います。げられている海藻や釣り糸に着目したのは、温暖化による海藻や海草の生育環境の変化や、釣り糸や網が生態系に与える影響を知ったから。織物にも挑戦したかったので、海の環境問題を考えるきっかけになるようなプロダクトを提案しました。完成させることに夢中で、発表にまで意識を向けられなかったことが反省点ですが、この課題をきっかけに、手触りや時間の流れを感じられるプロダクトを追求したいと思うようになりました。『STARDUST』コウ ケントウ、チウ チェンピン、コー ポーユー 共作
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