空間演出デザイン学科, III SCENOGRAPHYDSPLAYANDFASHONDESGN観ている人に喜んでもらえて私も楽しめる制作を続けたい加瀬月乃さん│2年栁澤梨夏さん│3年環境計画コースアンバランスさと美しさが両立した情緒ある作品を目指して空間演出デザインⅡB2年次開講空間2(環境計画)A3年次開講森田隼さん│3年ファッションデザインコース人の手が加わることで遊び心がプラスされる卒制の原点になった作品橋本栞さん│4年セノグラフィコースファッションデザインC3年次開講セノグラフィF4年次開講類例のないものに挑戦するため1カ月間ひたすらペンを動かした『食明 Sho(k)umei』パフォーマンス│アクリル、生クリーム、スポンジ生地、ライトH267×W267×D128mm『Energy』H650×W970×D560mm体を支える道具│小割(杉)083専任教員津村耕佑教授[主任]ファッションデザイン五十嵐久枝教授インテリア・家具デザイン池田ともゆき教授舞台美術・装置太田雅公教授舞台衣装片山正通教授インテリアデザイン鈴木康広教授環境デザインアーティストパトリック・ライアン教授ファッションデザイン安藤北斗准教授デザイン北川陽史准教授彫刻客員教授種田陽平映画美術ステージデザイン面出薫照明デザイン吉本有輝子舞台照明デザイン―どんな授業・課題でしたか?「Yatai」をテーマに、一畳ほどのスペースに何かを設置することで、人と人との関わりが生まれるような空間をつくってみようという授業でした。―制作した作品について教えてください。「ケーキを掬い食べる」「スイッチを点ける」という2つの行為が、一人の人間によって関連付けられる照明をつくりました。作品から離れたところにいる人にも、作品への興味、影響が連鎖して広がっていくものにしたかったし、講評中に食べ物を食べてみたかったのも動機の1つです。ぶっつけ本番、暑い時期の講評は、順番に合わせて短時間でケーキの用意をしなければならず大変でしたが、作品の設置で終わらずにパフォーマンスをしたことや、照明としてデコレーションのない、生クリームとスポンジ生地のみのケーキにしたことも評価してもらえました。観ている人に喜んでもらえたし、何より私自身が楽しめました。これからもそんな制作をしていきたいです。―どんな授業・課題でしたか?授業のサブタイトルは「構造的椅子」ですが、椅子をつくるのではなく、からだを支える道具をつくる課題です。座り心地の良さ、造形的な美しさ、小割か垂木だけで組み立てるなどの条件があり、感覚を駆使しながら適した構造を探っていく時間だったと思います。―制作した作品について教えてください。螺旋という幾何学的なかたちを、有機的な構造で支えられるか実験しました。既存の構造法がわかりやすく現れてこないように、またアンバランスさと美しさが両立した情緒を含んだ作品にできるように、模型も実寸も組み立てては崩してを繰り返しました。プレゼンテーションは作品の場所性を考えて、螺旋が持つエネルギーに親しいと感じた構内の一角を選びました。―今後の目標は?今、興味があるのは教育分野です。社会課題を自分ごとにできているかどうか。自分の頭で考え、からだで感じることがいかに大切かを、ゼミに入ってようやく気付けました。『Wall digital sculpture』映像│3DCG約3分『不意と意図』鉄H200×W1500×D1500mm―どんな授業・課題でしたか?金属か木材を選んで加工技術を学ぶ授業で、作品のテーマは自由です。―制作した作品について教えてください。「装置」や「機械」といった金属への印象から、人の手が加わることで遊び心がプラスされる作品がつくれないかと考えました。1本の鉛筆を動かすとつながっているほかの鉛筆も連動し、自分が描いたものと同時に、意図しないものが描かれます。私が感じる面白さをほかの人にも体験してもらうことに力を入れて、描き心地にも気を配りました。精度が甘い部分が多かったのが反省点ですが、講評時の助言も参考に、卒業制作ではこの作品を原点として完成度を高め、鑑賞者を巻き込める作品をつくろうと考えています。―4年間を振り返ると?空デは「これをやらないといけない」と制限されることがなく、自分がこれだと思うものを突き詰めることもできれば、知らないことにも挑戦できる多様性のある環境でした。卒業後も自分らしい制作を続けていきたいです。―どんな授業・課題でしたか?前段階として衣服や装身具をつくり、それをショーとしてプレゼンテーションする課題があり、この課題ではメディアを自由に選択して自分の制作物を表現しました。―制作した作品について教えてください。前回の課題では、特撮やアニメへの憧れを満たせるような仮面を3Dプリンターでつくり、モデルに装着してもらいました。そのとき技術的にかなわなかった全身像や世界観を、デジタル彫刻=映像で表現した作品です。世界的に著名なゲームや映画作品の技術レベルに少しでも近づきたくて、1カ月間ひたすらパソコンの前でペンを動かしました。以前、先生から「なぜみんなは世の中にあるものと同じものしかつくらないのか」と厳しい指摘をもらったことがあり、自分自身も類例のないものに挑戦しようと考えました。将来はゲームのキャラクターデザインや背景デザインに興味があります。特にキャラクターをつくる上では、ファッションを学んでいることが大きな強みになるはずです。
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