武蔵野美術大学 大学案内 2024
24/74

CURRCULUMI文化総合科目(全学共通科目) 文化芸術と法学の深い関係を「調べ、考える」授業です。美術大学の法学というと、「やってはいけないことルール集」を学ぶのだろうと思う人もいるでしょう。表現者の社会教養として、それは大切です。しかし表現者を守る法ルールがなかったために芸術家が悲惨な思いをした過去からも、学ぶべきことがたくさんあります。「法学Ⅰ(芸術法学入門)」では、「表現の自由」や「文化享受の権利」をクローズアップして、そこに込められた歴史とこれからの可能性をじっくり学び考えます。「法学Ⅱ(知的財産と著作権法)」では、美大生にとって「自分ごと」となる権利とルールを学びます。学びの素材を大学よりも広い世界の文化芸術や映画に求めながら、ルールがあることを知る→自分で調べて学ぶ→考えて論じる、の3ステップを実践しています。文化総合科目(全学共通科目) 健康と身体運動文化演習(フィットネス)この授業では、身体や身体運動に関するさまざまなデータを収集・分析しています。授業前半で行う骨密度や筋肉量の測定データには相関関係があります。強い骨には筋肉が付きやすいということを理解し、栄養バランスだけでなく、摂取のタイミング、どのような運動が筋肉づくりや骨密度向上に有用性が高いかなど、実践を通して学修します。例えば、加齢に伴いもっとも体力低下が認められるのは「バランス能力」です。この能力の体得にミニセグウェイを使ったりしていますが、乗車前後で受講生のバランス指標データは著しく向上します。鍛錬的なきつい運動でなくとも、楽しい身体活動で機能が向上していくことを体感してもらいながら授業を進めています。造形総合科目共通絵画研究室は、主に本学の初年次における造形の基礎を担当する教育単位です。必修科目の「絵画Ⅰ」は日本画学科、油絵学科以外のすべての1年生が絵画制作を通して、自分が所属する美術・デザインの各領域の位置付けや、基礎を再認識するために設けられています。学生たちが力を合わせてアトリエに搬入した大きなモチーフを「見て、感じて描く」ことを基本とし、その表現に全力で「挑戦」することで、それぞれの学生に潜在する資質や個性と出会う「未知なる自己の発見」を目指します。モチーフを前に、五感を総動員して対象を感じる力、自己を自由に解放する力、既成概念を打ち破っていく力の獲得を試みます。この授業で得た経験が、目まぐるしく変化する社会に流されることなく、将来にわたって「自己の専門性を支える礎」になることを願っています。共通絵画研究室は、常に現代の視点に立って、造形の本質に触れられる制作のあり方を模索し続けています。文化総合科目(全学共通科目) 宇宙の科学Ⅰ・宇宙の科学Ⅱ「宇宙の科学Ⅰ」では、宇宙の誕生や終焉、太陽や惑星や月の形成、そして地球外生命の探索など、宇宙科学の基礎を幅広く学びます。授業後は、宇宙や科学をモチーフに作品を制作する学生の個別相談にも応じています。また、「宇宙の科学Ⅱ」では、宇宙ステーションや人工衛星など、宇宙開発や宇宙利用に関連する科学や技術について学んでいきます。普段、宇宙のことを意識する機会はあまりないかもしれませんが、私たちの生活は、宇宙空間を周回する人工衛星によって支えられています。天気予報やカーナビ、BS放送などがそうです。また、次世代のロケットや宇宙船の開発が進み、人類は再び月へ、さらには火星へと向かおうとしています。授業では、最新の宇宙ニュースにも触れながら、社会と宇宙との関わりについても理解を深めていきます。共通絵画研究室 大浦一志教授 原一史教授 山本靖久教授 他教養文化・学芸員課程研究室 宮原ひろ子教授上│石をモチーフにした芸術文化学科1年次の制作風景下│廃棄自動車をモチーフにした工芸工業デザイン学科1年次の制作風景授業のスライドより教養文化・学芸員課程研究室 志田陽子教授身体運動文化研究室 北徹朗教授映画・美術・音楽で知る「精神の自由」をテーマにしたオンライン授業の様子鷹の台キャンパステニスコートでのミニセグウェイを使った授業の様子造形学部造形学部造形構想学部造形学部造形構想学部造形学部造形構想学部045046法学Ⅰ(芸術法学入門)法学Ⅱ(知的財産と著作権法)絵画Ⅰ授業紹介

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る