明星大学 GUIDEBOOK 2025
13/55

IIISTEAMCROSSMESENG022023左から● 加藤 績希さん情報学部 情報学科 4年湘南工科大学附属高等学校出身● 葛西 なぎささん人文学部 福祉実践学科 4年東京都立南平高等学校出身● 内田 健斗さんデザイン学部 デザイン学科 4年山口県桜ヶ丘高等学校出身● 佐藤 彩音さん建築学部 建築学科 2024年 3月卒業東京都立昭和高等学校出身#CROSSING明星大学はワンキャンパスに9学部12学科+学環が集結する総合大学の強みを活かして、学部学科や学問分野の垣根を越えた学びを行っています。「クロッシング」とは互いの専門分野をクロスさせ、協働しながら答えを導き出したり、掛け合わせて学んでいくこと。専門分野がぶつかり合うことで新しい発想を生み出すことにもつながります。2023年度には、ひとつの課題に複数の学問からアプローチする「クロッシング科目」(全学共通科目)が誕生しました。「環境学×地理学×建築学」、「スポーツ実践×自然科学」、「芸術学×哲学」など、複眼的に学ぶことで柔軟な思考力や、より幅広い視野を身につけることができるようになります。ひとつの課題にそれぞれの専門性を交えながらともに取り組み、これからの時代に必要不可欠な「協働する知性」を養います。MEISEI HUBランゲージラウンジやフリースペース、イベントスペースなど、学生が自由に集い、学び、語らい、楽しめる空間が広がっています。自由にディスカッションできることでMEISEI HUBからさまざまなアイデアが生まれることも。「デザインプロジェクト クロッシングワークショップ」は大学キャンパス内に教室とは異なる自分たちのための「場」をつくり出すことをテーマとした活動です。自分たちの抱える大学生活での問題・課題をあぶり出し、その解決・改善のために必要な場をキャンパス内のフリースペースを活用して実現します。今回は4学科(福祉実践学科、情報学科、デザイン学科、建築学科)から2名ずつ8名程度の学生が1チームとなり、5チームで学内での問題やニーズを踏まえ、スツールの企画立案から制作までの作業を、2023年10月から11月にかけて3回実施。その時の様子を参加者が振り返ります。葛西:みなさん参加のきっかけは何ですか? 私は先生からすすめられたことと、これまで他学部の方と接する機会がなかったので、チャレンジしてみようと思いました。加藤:私はゼミでインタラクティブメディアを研究していて、LEDやレーザーカッターなどいろいろなものを使う機会が多いため、機材に関する知識が増えることを期待して参加しました。佐藤:私も加藤さんに近いですね。普段使えない大型の切断機「ShopBot」の作業を見られる絶好の機会ととらえました。内田:ゲーム制作を学んでいることもあり、企画立案から取り組める点に魅力を感じましたね。また過去にもワークショップに参加したことがあり、他学部の方と接することで学びがあったというのも大きいです。佐藤:各チームがどのようなスツールを完成させたのか、興味あります。加藤:葛西さんと私は同じチームでした。当初は、どんな身長の方でも座りやすいものにしようとなり、縦なら1人掛け、横にすると2人掛けになるスツールを構想しました。しかし構造や使いやすさに問題があり、再度構想を練っていると、高齢者の方が座りやすいように低くしたほうがいいのでは、楽しい仕掛けが欲しいなど、各学部のメンバーから意見が出て、最終的に前後に揺れるロッキングチェアのようなスツールに辿りつきました。内田:私たちのチームは、大学周辺が自然豊かなので屋外に持ち運べるスツールを作りました。しかもスツールを逆さまにすると弁当を入れられるようになっていて、そのまま運べるんです。これは建築学科の方のアイデアがベースになっています。ちなみに名称は弁当から発想して「ベンティ」です。佐藤:私たちは「授業が終わるのを教室の外で待つ時に座りたい」という話から、「ちょっとだけ座って待つためのスツール」というコンセプトでした。あちこち巡っては休む習性をもつ猫をイメージして、脚が猫足のようになっているんです。猫足は情報学部の方のアイデア。他学部の方と協働したことで、自由な発想を取り入れられました。内田:私も良い気づきをもらえました。ついデザインのことばかり考えがちでしたが、福祉実践学科の方が使い勝手の面をアドバイスしてくれて、ハッとするというシーンが多々ありました。佐藤:わかります! 今回のワークショップをきっかけに、車椅子の方のことをより考えて設計するようになりました。加藤:逆に私は構造などがわからないので、建築学科やデザイン学科の方が専門的なアドバイスをしてくれました。葛西:ワークショップに参加したことで普段は聞けない話を聞けて、視野が少し広がった気がします。学内で椅子を見ると、「この場所で使うのに適した設計になっているかな?」と、考えるようになりました。佐藤:他学部の方たちが学んでいることを伺えたのも楽しかったです。今後もさまざまな方との交流を通じて、知見を広げていきたいですね。学生対談明星SATOYAMAプロジェクト魅力的で開かれたキャンパスをめざすため、理工学部、教育学部、経営学部、デザイン学部、建築学部などさまざまな学部の教員や学生がそれぞれの視点を掛け合わせたクロッシングプロジェクト。大学内で居心地のいい空間の提案や、ホタル池の保全など、それぞれの専門領域を活かした取り組みを行っています。学部の垣根を超えて交わる新たな学びのカタチMEISEI CROSSING

元のページ  ../index.html#13

このブックを見る