「お客様が抱える多くの課題を、ICTで解決する仕事をしています」という原田さん。商品管理に問題を抱えた会社から依頼があった際には、現場レベルで打ち合わせを実施。通常テレビ会議で済ますところも、工場見学を依頼し、現場で詳細な課題を調査するなど行動力を発揮。その結果、商品一つひとつを管理できておらず、受注した商品の完成日も明確でないことに気づき、工程管理システムの導入を提案しました。「いまでは、商品がどの工程にあって、あと何日で完成するのかが可視化できて分かりやすくなったとご満足いただいています」と胸をなでおろします。 古本ゼミでは、福島県相馬市の観光協会と連携してツアーを企画。チームメイトとともに現地で感動したことを詰めこんだ大学生向けの合宿ツアーは、相馬市のウェブサイトでも紹介されました。 「ゼミ活動を通じ、さまざまな魅力をもった仲間と協力してひとつの成果を生む面白さを実感しました。また、手厚いフォローをいただきながらも、『最後に結論を出すのはあなただよ』と私たちを尊重してくださった古本先生のおかげで、主体的に考えアウトプットする力が養われました。この力はいまの仕事に大変役立っています」 銅を扱う素材メーカーの営業を担当する岩井さん。入社後は東京に配属になり、タイ駐在を経て、現在名古屋に勤務、国内外で銅素材を販売しています。商談では専門用語が飛び交うので、銅の性質や特徴などを理解するため小中学校時代の理科の勉強をやり直すことになりましたが、いまでは社内で一番の業界通となり、「岩井に聞けば何でもわかるよ」といわれるようになりました。 大学2年生を終え、岩井さんは中国の北京師範大学に留学しました。ところが簡単な会話も分かりません。そのため、食事と睡眠以外はほとんど机に向かいました。言葉が分かるようになると一人で中国各地を旅しました。異国の自然や文化に触れ、さまざまな刺激を受けました。1年間の留学を終えて帰国した岩井さんは、国内の大学生が競う中国語のスピーチコンテストに出場したところ見事に入賞。自信につながったといいます。 将来は中国をはじめ東南アジアや欧米の業務も担当したいという岩井さん。後輩には「大学時代は時間もあり、広い視野で勉強もできる。ぜひ人と違うことをやってほしい。失敗したとしても、多くの学びと成長をもたらすと思うから」とエールを送っています。自信に繋がった中国での留学体験ゼミナールで培った「考えぬき、答えを出す」チカラ 三菱マテリアル株式会社岩井光太さん 外国語学部中国語学科2010年卒業伊藤忠テクノソリューションズ株式会社原田佳子さん 外国語学部観光交流文化学科 2022年卒業GUIDEBOOK 202621FACULTY OF FOREIGN STUDIES卒業生が選んだ道CAREER PATHS
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