専門学校 桑沢デザイン研究所 GUIDEBOOK
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■年次■年次■年次前期後期■年次 科目一覧前期後期■年次 科目一覧前期後期総合デザイン学科 昼間部 デザイン概論A近代デザイン史Aデザイン概論B近代デザイン史B文化論メディア論人類学認知科学デザインの視点Aデザイン法規/デザイン・リテラシーデザインの視点Bデザインの課題総合デザイン科 昼間部 デザイン学(共通理論) 桑沢デザイン研究所の創立期に、桑澤洋子がくり返し語っていた言葉。それは「本格的なデザイナーを生み出すにはデザイン学が欠かせない」ということでした。後に桑澤洋子は創立期の教育方針について、「今までの狭い技術教育の弊害を打ち破るために〈概念砕き〉のための教育コースをつくろうとした」と語っています。技術はあくまでも手段や方法であり、その先にある人間とデザインのつながり、社会とデザイナーの結びつきを目標にする。言い換えれば、ユーザーや市民が人間らしく暮らせるように、産業や地域が人間らしい暮らしを支えられるように、そのためにデザイン技術の活用をはかるということです。デザイン学は、桑澤洋子が実現を夢みた教育方針を継承し、現代のデザインに欠かせない視点や発想、知識を学び、■年間を通して〈デザイナーに必須の教養を身につける場〉として設計されています。合同講義を通して、「社会との関わりの中でデザインと人間、デザインと社会の関係を深く考えデザイナーになるために必要な知識を身につけるどのようにデザインを活かしていけるのか」を考えていくのです。■年次のテーマは〈デザインにふれる〉。これまでのデザインの取組みや活動、そして作品について学びます。■年次は〈社会・文化を知る〉。自分たちの暮らしを支えている社会のあり方、文化、生活習慣を、メディア論や文化論、人類学や認知科学という、それぞれの視点から自分たちの暮らしを理解していきます。■年次は〈問題・テーマを見つけ出す〉。デザインを通して、自分が追究したい問題やテーマにどのように関わっていくかを見つけ出していきます。問題意識を持ってデザインの仕事をしている方々を講師に招くことでデザインの根本問題を共有し、それに対してどう取り組んでいくかを考えます。デザインを学ぶとは、単に技術を習得するということだけでは決してありません。大事なのはデザインと人間、デザインと社会が結びつくこと。そのために必要な知識と想像力を身につけていくのです。人文科学、自然科学の視点をしっかり取り入れて、それを踏まえた上で、自分の追究していくテーマを見つけていきましょう。(語り:御手洗陽先生)「認知科学」の講義風景■年次 科目一覧デザインとは何か社会・文化との関わりテーマの模索と問題の発見「近代デザイン史A」の講義で使用されたスライドの一例デザイン概論A・Bデザインを巡る状況や考え方など、デザイナーを志すうえで最初に視野に入れておくべきことを学びます。Aでは、昨今におけるデザインの仕事のひろがりにふれます。Bでは、倫理や批評、展示の企画やディレクションの視点から、よいデザインとは何か? デザインの社会的価値とは? について考えます。近代デザイン史A・BAでは、国家、市場、技術、アート、大衆文化など、関連分野の拡がりを視野に入れながら、近現代史の中でデザインの取り組みや活動を振り返ります。Bでは、明治維新後の日本において、西洋の近代デザインがどう受容され普及したか、「デザイナー」という職域がいかに成立したのかを、近代化の文脈の中で検証します。文化論固有の風土や歴史の中で形づくられた日本文化について学びます。長い年月の中で定着した慣習と知恵を理解する機会をつくり、制作への活用に繋げます。メディア論近代以降の文化の生成と変容に関わるメディア利用について学びます。「いまここ」とは異なる地域・時期や、実験的な利用を視野に入れて、メディアを再発見し、創造的な利用の形を探ります。人類学外国社会との関わりや地球環境を視野に入れ、現代の日常生活を支えるグローバルな文明システムについて学ぶことで、地球人という意識に基づいた制作のあり方を考えます。認知科学工学の視点から解明された五感(知覚)のメカニズムについて学び、身体の働きの理解を深めた上で制作への活用を探ります。「人類学(地球環境論)」の講義風景デザインの視点A・B各自の問題意識やテーマと向き合って、デザインに関わる取り組みについて学んでいきます。これからの社会の中で機能しうるデザインのあり方を、さまざまな視点からアプローチしてゆき、探ります。また、マーケティング、ブランディング、環境設計など、デザイン制作の手法も学びます。デザイン法規/デザイン・リテラシーデザイナーとして社会で活動していく際に必要な、法律知識を学ぶと同時に、「ことば」による思考や伝達の能力を磨いていきます。デザインの課題デザイナーとしての機能・役割など、デザイナーが直面してきた根本問題について考えます。今後も重要であり続ける問題を共有し、受講者による将来の取り組みを支援します。「デザイン・リテラシー」の講義風景デザイン学(共通理論)188189

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