駒澤大学 Scoop campus side 2025
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資料室履修カルテInterviewInterview中学生の頃から教員になるのが夢だったので、大学では必ず教職課程を取ろうと思っていました。駒澤大学は、私が専攻する考古学の実習が充実していたことに加え、教職課程で、中学と高校の地歴公民全ての教員免許を取得することができたので第一志望でした。1年次の後期から必修科目の「教職入門」の履修が始まり、2年次からは「教育相談」や「生徒指導論」などの教員になる上で必要な基礎的科目と、教科の科目を学びます。私は歴史がメインなので「日本史概説」や「世界史概説」などを履修しました。3年次の「社会科教育法」では、自分で指導案を作り、授業の構成を考えて、他の学生の前で実際に教壇に立ち模擬授業を行います。私の場合、中学社会・高校地理歴史・高校公民と1週間に3回、科目別に模擬授業があるので、準備だけでもかなり大変ですが、4年次に行われる「教育実習」に活かせる大切な学びです。「教育実習」の準備は1年前から始まっていて、私の場合は、3年次の5月頃に母校の高校に行き、4年次の6月に3週間、教育実習を行いました。勿論、訪問前のガイダンスはありますが、アポイントも書類を揃えるのも自分で行います。教育実習の科目は基本的に自分の希望は聞いてはもらえますが、自分の専攻と同じというわけではありませんので、フレキシブルに対応していく力も求められます。       たが、実習の2ヶ月前に学校から範を2クラス受け持ちました。「イギリス産業革命」と「アメリカ独立革命」という、とても重要な範囲でし囲の連絡が来たので、じっくりと授業内容を考えることができました。ペアワークをしてもらって、アクティブに考えられる参加型の授業にしましたが、生徒からは「迫力があって面白かった」というコメントを、指導教諭と主任の先生からは「明日からでも教壇に立てるレベル」とお墨付きをいただきました。私が高3の時の担任だった先生に実習では高1の歴史総合の授業指導案に対してアドバイスをいただけたのも懐かしく、嬉しかったです。また、生徒と文化祭の準備をしたり、お揃いのクラスTシャツを着て、一緒に展示を周ったりと、とても良い経験をさせていただきました。大学に入ってから知ることもたくさんあり、近年新しく必修になった「特別支援教育」やICTスキルなど、今、学校の先生には色々な能力が求められています。その中でも、私が特に面白いと感じたのは「学習・発達論」という心理学の科目です。このように専攻以外の思わぬところで発見や学びがあるのは教職課程ならではだと思います。また、他学部の友だちができることも大きいです。空きコマで課題を協力してやったり、教員採用試験の情報交換をしたり、横の繋がりができてとにかく人脈が広がります。私にとって教職課程で得た友だちは大変な時の心の支えにもなってくれる大切な存在です。教職課程は大変な印象を持たれることもありますが、サークル活動も可能ですし、バイトをしている人もいます。実際に私も国際交流系サークルなど2つを掛け持ちしています。履修科目や必要単位に関してはガイダンスで説明があるので、教職課程履修要項とあわせて見ながら、何年次にどの科目をどのくらい単位を取っていくのか、自分のペースで自由に進めることができます。私の場合、2年次は教育の基礎的な科目を中心にして、3年次は教科の科目を履修しました。そういったカリキュラムのサポートは先生方がしっかり対応してくださいます。将来は、駒澤大学で学んだことを活かして、考古学の面白さを高校生に伝えていけたらなと思います。そして、考古学専攻に進んでくれる後輩が増えたら、すごく嬉しいですね。数人分の椅子とテーブルが用意された小スペースですが、本棚には中学校・高等学校の教科書、資料集、学習指導要領が■っていて、閲覧・コピーができます。先輩たちが作成した学習指導案もファイルで数年分保存されていますので、教育実習に行くための事前学習(教材研究や模擬授業など)に利用されています。また、教員採用試験の過去問題集、参考書、雑誌も備えられており、筆記試験や論作文試験、面接試験に向けての準備ができます。各自の教職課程の履修状況やそこでの課題を学生と担当教員が記録し、蓄積するものです。本学の授業支援システムWebClassを利用して、入力・閲覧できます。カルテを手がかりに教職をめざす上での課題を考え、主体的な学びに繋げています。経済学部 商学科4年 広瀬 悠人さんの場合実習先:山梨県の公立高校 期間:2週間3年次の夏に校長面談があり、4年次の5月に高校でのオリエンテーション、6月から実習開始となりました。教科は高2の政経を担当しました。実習の範囲が、ちょうど大学で学んでいた「市場の失敗」という独占・寡占によって起こる経済活動の問題の辺りでしたので、しっかり基礎をおさえた授業ができたと思います。他の先生の、生徒の反応を見ながら答えを引き出す授業を見学させていただき、私も積極的に生徒と関わって信頼関係を作り、双方向で授業を行えるように工夫し、実習後半にはより良い授業になっていったのではないかと思います。将来の可能性を少しでも広げたいと思い、取った教職課程でしたが、たくさんの学びを得て、自分自身、成長することができました。CAMPUS SIDE文学部 歴史学科 考古学専攻4年 菅谷 優花さんの場合菅谷さんの「社会科教育法ⅢⅣ」(地理歴史)で使用する資料。図などを使い、わかりやすいように工夫されている。教職課程Q&AQ.教育実習の期間はどれくらいですか?A.4年次のおおむね5〜11月に、中学校免許取得希望者は3週間、高等学校免許取得希望者は2週間、双方の取得希望者は3週間行います。Q.介護等体験とは何ですか?A.障がい者、高齢者等に対する介助や交流を通し、人間に対する深い理解や洞察力を養うことを目的とした体験活動であり、中学校免許取得希望者は必須となります。3年次(もしくは4年次)に特別支援学校で2日間、社会福祉施設で5日間行われます。Q.部活・サークルとの両立は可能ですか?A.教員免許取得と部活・サークルを両立させている学生は多くいます。ただし、教員免許取得が優先事項となり、部活・サークルの大会等を理由に、教育実習期間を変更したり、実習中に休むことはできません。教育実習を終えて-31

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