駒澤大学 大学案内 2026
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地域に隠された秘密を様々な方法を駆使して解き明かす■■■■■■LEETTTTEERRSS[ 2024年5月1日時点 ]地域の文化を総合的に考える書を持って野に出よう地域づくりに貢献文学部目に入るもの全てがテーマとなり得る幅広さが地理学の魅力です小田 匡保専門:人文地理学地理学の中で宗教、特に山岳宗教(修験道)の霊山を研究しています。江戸時代の修験道の修行ルートはどこだったのか、戦前と戦後ではどう変わったのかなど、時代ごとの変化を文献資料を基に調査しています。私が学生の頃、修験道を調査するため実際に山伏の修行に参加したことが何度かありました。一週間にも及ぶ修行は膝を傷めて大変だったこともありましたが、その経験が資料を理解する助けとなったことから、学生の皆さんには実際に現地に行き体験することを勧めています。また、統計資料を用いた宗教分布の研究もしています。地理学は、宗教集落(門前町)や祭礼など、集落を対象とした狭い範囲のミクロな研究から、日本全体を対象としたマクロな研究まで行うことが可能です。最近は、明治以降の民間地図作製を研究しています。地図は国だけでなく、民間でも様々な用途で作られてきました。しかし、その歴史はよくわかっていません。私の専門はもともと地図ではありませんが、地図の世界は奥が深く、とてもやりがいがあります。私のように統計や文献資料を中心にして調べる分野もありますが、地理学ではやはりフィールドワークは大切です。極論すると、歩いて目に入るもの全てがテーマとなり得ます。この幅広さが地理学の魅力だと思います。卒業論文テーマ・研究課題例大学生による東京都市区町村の地名の名称認知と位置認知首都圏に展開する駅ナカ施設の分布について―改札内の店舗に着目して地名の商品化―吉祥寺を事例として―掛川旧城下町の街並みの変化―旧東海道地区を事例に―葉山港周辺地域における機能の混在とその要因鳥取県西部地区におけるサイクルツーリズムの取り組み■■ 総計/294人小田先生の研究業績はこちらから■男子:222人■女子:72人(24%)(76%)次ページのカリキュラムを見てください。「文化地理学」「交通地理学」など文化・社会現象に関わるものだけではなく、自然地理学を含む幅広い専門教育科目が開設されています。講義も実習も野外調査もあります。これらの中から、興味が持てる授業を自由に選択できます。地域文化研究専攻では実際の体験を重視します。地域の実態を自分の目で見て、地域の人々の話をじかに聞いてこそ、問題の本質に迫ることができます。そのためには野外調査が欠かせません。現実の体験があって初めて、机上で得られた知識やスキルが役に立ちます。地域文化研究専攻では教員免許のほか、測量士補・地域調査士・GIS学術士の資格が取得できます。測量士補は非常に有利な条件で取得でき、その後の実務経験で測量士の資格が得られます。地域調査士・GIS学術士は、まちづくりや地域振興に役立つ資格です。68地理学科 [地域文化研究専攻]FACULTY OFL

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