東京工科大学 大学案内 2025
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8081ここで生み出されるのは、社会や暮らしをより良くするためのデザイン提案です。 改善すべき問題を見つけ、デザインによる解決をめざして、先行事例を調査し、集めた資材を精査し、試作・改良を重ねるといったプロセスを経ての成果です。4年間で鍛えられた発想力や、専門分野に対応した高度なスキルを修得したことによって可能となった制作やプランニングは、これから社会へと歩みを進める第一歩となります。ad libitum自由な編成で音楽を体験することで、 楽器の魅力に出逢えるインタラクティブデバイス五重奏フレキシブルアンサンブルを、簡単に自分好みの編成にして聴くことができるインタラクティブデバイスの提案。子どもや楽器未経験者がさまざまな吹奏楽楽器を聴き、音の特徴や変化を体験してもらうことで、吹奏楽や楽器の認知向上をめざしています。Asojig 阿蘇と渡り人のための治具で、阿蘇を守り続ける定期的な来訪者の獲得のため、阿蘇と第三者(渡り人)をつなげる治具(じぐ)となる空間を提案しています。カルデラ内に点在させ、違う対象物との環境の共有・共存をはかることで、第三者(渡り人)の長期的・持続的な滞在体験を促すことを目的としています。Darling「ひとり」を楽しむために、「独り」にさせないロボットプロジェクター早寝早起きなどが満足度の高い日常を築く基礎と考え、プロジェクターとロボットを 融合させたデバイスを通じて生活を豊かにする方法を追究した作品。プロジェクターの使用体験を向上させるためのデザインアプローチが検討されています。leather plant育てるレザーの植物もみじの葉がレザーになっている観葉植物で、手入れをすることでレザーの経年変化を楽しむことができます。レザーは放置していても植物のように枯れることはありませんが、育つ(エイジングする)こともありません。育てるという手間が心の余裕につながり、日々の生活を豊かに彩ります。ふかがわ提灯防災を取り入れた地域ブランディングの提案江戸の文化が息づく下町情緒溢れる「深川」を舞台に、防災を取り入れた地域ブランディングを研究。この地域に馴染みのある提灯を、災害時に家の前に飾りそれぞれの家庭の無事を示す目印とするほか、災害伝言ダイヤルや大切な人の連絡先を記載したカードを入れておくポチ袋が提案されています。十和田果樹園 ~美味しいりんごの物語~農家の仕事の大変さを伝えるとともに、まるで我が子のように育てられたりんごを、消費者に美味しく楽しく食べてもらうことを目的に制作されています。イラストレーションを用いており、絵本のように読んで、生産者の思いを知ることができるパッケージとなっています。旅のまにまにオーバーツーリズム緩和を促すアニメーション提案日本の観光地が賑わいを取り戻すなかで問題視されているのが、オーバーツーリズムです。観光客一人ひとりが旅先での楽しみ方をひとつでも多く持つことで、オーバーツーリズムを緩和できると考え、旅行の新しい楽しみ方を見つけるきっかけづくりを提案するアニメーション作品となっています。「通り過ぎる空間」から「滞在する空間」へ ~大宮駅西口駅前広場における新たなコミュニティ空間の提案~埼玉県の「大宮駅」は多くの路線が走っており、たくさんの人が行き交っています。しかし、待合や休憩スペースの不足や、歩行者デッキの人の流れにも偏りが見られます。東日本の玄関口でもある「大宮駅」の駅前にコミュニティスペースを設けることで、これらの問題を解消し、魅力につなげる提案となっています。デザイン領域における学修の成果「デザイン卒業研究」esign gallery

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