東京工科大学 大学案内 2025
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職先就職先 6667基礎実験で、実験器具の使い方やグラフの書き方など、実験や研究に必須のスキルを身につけた。分が本当にやりたいことを改めて自問してみると、その答えは医薬品の研究でした。それで大学院に進むことを決断し、バイオ医薬品を扱う研究内容と、活発な研究室の雰囲気に惹かれて「生物創薬研究室」に入りました。佐藤 この研究室は、バイオ医薬品の開発という明確なゴールに向けて研究を行っているので、世の中に役立つ手応えを感じながら研究したいという学生に向いていると思います。現在、ラクトフェリンを用いて、「がん」と「脊髄損傷」の2つを主要ターゲットに創薬研究に取り組んでいますが、永井さんは脊髄損傷治療への応用につながる研究で素晴らしい成果を上げてくれました。大学院からの入室で大変だったは勉強とアカペラサークルで忙しい毎日。学園祭出場者を決める審査で合格4チームに選ばれて感激!ずですが、常に前向きに取り組んでくれて頼もしい限り。動物の細胞を扱う技術の高さにも感心します。永井 ありがとうございます。実験に用いる鶏卵の神経細胞の培養は、私が最も上達した技術のひとつです。今、取り組んでいる研究は、2年前にこの研究室で見出されたラクトフェリンの神経再生効果に関する知見をベースとするもので、ラクトフェリンより分子量が大幅に小さいペプチドによる神経細胞の再生効果を調べています。佐藤 分子量が小さいということは、細胞内に取り込まれやすかったり、より効果の高いペプチドをデザインしやすいなど、さまざまなメリットにつながります。永井さんのコロナ禍で、授業、テスト、サークルが全部リモートに。実験のある日だけが貴重な登校日だった。永井 大学院修了後は、医薬品の製造関連の仕事に就くことが決まりました。世の中には、優れた薬効を持つ新「医薬品を研究したい」という想いに駆られて大学院に進学。この決断は間違っていなかった!研究で、本研究室の取り組みは確実に前進しました。学会での発表も堂々としたもので、オーディエンスの反応も良かったですね。規医薬品の候補があっても、開発会社の製剤化のノウハウや生産能力の問題で実用化に至らない場合があります。そうした日の目を見ない薬を世の中に届ける力になりたいと思っています。佐藤 私は日ごろから、自分がいかに社会に貢献できるかを意識しながら行動することの大切さを学生に伝えるようにしてきました。永井さんがこれから携わる仕事も、薬を求めている人と作る人の両方に貢献する仕事ですね。活躍を大いに期待しています。ラスチック問題など、水環境に関わる研究を進めています。フィールド調査を希望してこの研究室を選ぶ学生も多くいます。取り組むテーマの幅広さは、ひとつの特徴と言えるでしょう。その中で小林さんは、洗濯排水に含まれるマイクロプラスチックを調べるという、他であまり例のない興味深いテーマを選びましたね。トローなどのゴミ問題がよく知られていますが、実はフリースなどの洋服から出る微小なポリエステコロナ禍で在宅が続く中、ボードゲームのサークルに参加。オンラインで仲間との交流をはぐくんだ。小林 マイクロプラスチックによる汚染というと、レジ袋やス興味あるテーマでプレゼンに挑戦演習授業で、マイクロプラスチックによる海洋汚染をテーマに発表。高評価を得て大きな自信に!対象にしたのですが、洗濯廃水からポリエステル繊維だけを取り出すのは簡単ではありません。綿や毛などの天然由来の繊維を薬剤で溶かして除去したあとで、残ったポリエステルについて、ガスクロマトグラフ質量分析計という微量分析装置を用いてポリエステル量を計測し、予想より多い計測値を得ることができました。浦瀬 頑張りましたね。小林さんは、自発的に行動できる学生で、独力で研究方法を工夫して進められるから頼もしいです。かといって周囲と距離を置くタイプでもなく、研究室の仲間と協力しながら和気あいあいと活動に取り組んでいる。他の学生のフィールドワークのサポートもル繊維の方が、自然分解もしにくく厄介な存在です。この問題意識から研究40Lの洗濯廃水には約0.5gのマイクロプラスチックが含まれていると判明環境問題への視野が広がった授業では選択科目が増え、幅広い環境問題を扱う「地球環境科学」で、視野と知識が広がった。積極的に行っていましたが、そうした活動は自分にとってもプラスになったのではないですか。小林 はい。友人のフィールド調査を手伝ったり、週に一度の進捗報告で他の学生の研究に触れることで、自分の視野や知識も広がり、研究のヒントも得られました。も上下水道施設の管理など水環境の保全を手がける会社に就職が決まりましたね。卒業前には、これまでの研究成果の学外発表という晴れ舞台がありますから、そこをぜひ、悔いのないようにやりきってください。小林 はい。もう8割ぐらい発表の準備はできているので、後は思い切ってやるだけです。研究室では、進捗報告や中間審査など人前で話す機会が数多くありましたから、そこで鍛えられた伝える力を存分に生かして、自信を持って臨もうと思います。早めの就職活動が功を奏して、早期に就職先が決定! 時間に余裕ができ、研究に集中できた!基本スキルを 確実に習得勉強もサークルも全力で!コロナの収束を願う毎日大学院進学を 決心!オンラインで仲間と交流研究活動に力を注ぐ応用生物学部4年(取材時) 豊島学院高校出身(東京都)画期的な医薬品を開発しよう!水環境の問題を、幅広く研究できる!研究室で培った力を生かし自信を持って学外発表へ浦瀬 この研究室の卒業生は、環境分野の主要な業界である水処理産業へ進む人が多いのですが、小林さん先生とトークたいむ本当にやりたいことを求めて大学院で医薬品研究に挑戦永井 私は学部の4年まで医薬品に関係のない研究室に所属し、卒業後は就職するつもりでした。しかし、自優れた医薬品を実用化し社会に貢献したい先生とトークたいむ洗濯廃水に含まれる微小なプラスチックに着目浦瀬 この研究室では現在、膜分離技術や微生物を用いた廃水処理、水中の薬剤耐性菌の調査、マイクロプ研究用の有精卵。ほうっておくと生まれてしまうので注意が必要研究室の詳細はこちら研究室の詳細はこちら12341234永井 美羽大学院 バイオ・情報メディア研究科バイオニクス専攻 修士課程2年(取材時)竜ケ崎第一高校出身(茨城県)AGC株式会社就佐藤 淳 教授小林 葉太郎月島ジェイテクノメンテサービス株式会社年次浦瀬 太郎 教授年次年次年次年次年次年次生物創薬研究室とは遺伝子工学を応用した「バイオ医薬品」の開発に取り組む研究室です。多機能性タンパク質であるラクトフェリンに着目し、抗がん性や神経再生などの機能を解析するとともに、バイオベンチャー企業と共同で創薬化を進めています。水環境工学研究室とは生活や産業になくてはならない水の問題や、それに関連する微生物などについて、広がりのあるテーマで研究しています。活動を進めるにあたってはフィールドワークを重視し、データの分析・解析には最先端の技術や手法を活用します。年次私私のの私私のの 成長成長のの歩歩みみ 成長成長のの歩歩みみTUDENTS’ VOICESTUDENTS’ VOICESSTUDENTS’ VOICES私私のの私私のの 成長成長のの歩歩みみ 成長成長のの歩歩みみ

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