折り紙という小さな平面が無限の可能性を生む面白さ 研究が折手を動かすことを何よりも大切にし、つくりながら 折り紙の可能性や用途を探っています。関連する目標海外で数々のカーデザインを手がけた元BMWのクリエイティブディレクターデザイン学部4年(取材時)巣鴨高校出身(東京都)「折り紙工学」を研究紙を折って造形物にすることで、剛性や携帯性などの付加価値を与える研究。人工衛星のパネルに適用されたミウラ折りが有名で、建築空間やインテリアにも応用されている。2022年度はドイツから永島譲二先生をキャンパスに招き、自動車のテクノロジーや制度の変遷についての講義のほか、「次世代の移動と在り方(社会問題を考慮した、IoT技術を取り入れた移動)」の提案を考察・発表する授業を開催。学生からの質問にも 一つひとつ丁寧に回答いただくなど、大変充実した授業となりました。教授・修士(美術)副学長/デザイン研究科長 伊藤 丙雄専門分野:グラフィックデザイン、教授・修士(学術) 暮沢 剛巳専門分野:デザイン論、デザイン史担当分野:デザイン学部共通教授・修士(美術) 酒井 正専門分野:立体デザイン、空間デザイン、アートワークショップ担当分野:工業デザイン教授・博士(美術) 末房 志野専門分野:グラフィックデザイン担当分野:視覚デザイン教授・博士(学際情報学) 松村 誠一郎専門分野:サウンドデザイン、インタラクティブアート、教授・博士(美術) 宮元 三恵専門分野:空間デザイン、ワークショップ担当分野:空間デザイン准教授・芸術学士 伊藤 英高専門分野:映像メディア、インタラクティブアート担当分野:情報デザイン准教授・芸術学修士 小田 敬子専門分野:グラフィックデザイン、イラストレーション、アートディレクション担当分野:視覚デザイン准教授・修士(芸術) 加藤 一葉専門分野:情報デザイン、准教授・MasterofArts(indesign) 葛原 俊秀専門分野:視覚デザイン、広告、ブランディング担当分野:視覚デザイン准教授・博士(美術) 田村 吾郎専門分野:空間、演出、映像担当分野:空間デザイン准教授・修士(美術) 中島 健太専門分野:視覚・映像デザイン、アニメーション、デジタルペインティング担当分野:情報デザイン永島譲二専門分野:カーデザインイラストレーション(古生物の復元画)担当分野:視覚デザインインタラクションデザイン担当分野:情報デザインコンピュータ・ヒューマン・インターフェース・デザイン担当分野:情報デザイン客員教授教授・修士(美術)専門分野:地域社会デザイン、コミュニティデザイン担当分野:空間デザイン准教授・学士(造形) 早瀬 交宣専門分野:視覚デザイン、映像デザイン、デジタルアニメーション担当分野:情報デザイン准教授・修士(美術) 深澤 健作専門分野:視覚デザイン、絵画、描画における技法材料担当分野:視覚デザイン講師・修士(造形) 相野谷 威雄専門分野:工業デザイン、デザインマネジメント、講師・博士(メディア科学) 井藤 雄一専門分野:映像音響表現、情報デザイン、メディアアート担当分野:情報デザイン講師・博士(美術) 御幸 朋寿専門分野:空間デザイン、ディスプレイ計画、デザインエンジニアリング担当分野:空間デザイン講師・学士(デザイン学) 田崎 咲絵専門分野:プロダクトデザイン、UIデザイン、ブランディングデザイン担当分野:工業デザイン講師・修士(デザイン) 田邉 雄一専門分野:グラフィックデザイン、WEBデザイン担当分野:視覚デザイン講師・修士(美術) 堀川 卓哉専門分野:プロダクトデザイン、インテリアデザイン担当分野:工業デザイン助教・修士(美術) 小山 祐輔専門分野:空間デザイン、建築計画・都市計画担当分野:空間デザイン助教・修士(美術) 高澤 恭子専門分野:経験設計、ブランディングデザイン、視覚伝達デザイン担当分野:工業デザイン助教・修士(芸術工学) 舟山 貴士専門分野:グラフィックデザイン、編集デザイン、タイポグラフィ担当分野:視覚デザイン就職特任講師・修士(キャリアデザイン学) 野条 美貴専門分野:キャリアデザイン、キャリアカウンセリング担当分野:工業デザイントランスポーテーションデザイン8283進学先東京工科大学大学院デザイン研究科 デザイン専攻なものですが、形やスケールを変えることで建築空間にも工業製品にもできます。まず形状を追究し、転用内容は後から決めるスタイルが自分に合うとも感じます。最初は折りのアイデア出しから始めました。3年次前期は1日にひとつスタディモデルをつくると決め、毎日手を動かして新しい折り方を模索しました。満足できる折り方に出合える確率は100個折っても2~3個程度。最終的な展開方針はあったので、噛み合わせや相性を熟考し、選択しながら進めました。この研究で苦労するのは、やはり新しい折りを生み出すまでの過程ですね。技術に加えて運もあります。実は宇宙開発やインテリアにも応用されていて、研究しつくされている分野。剛体折りという、厚みのあるものにどうやって折りを付与するかも折り紙工学全体の課題で、これも難しく感じます。り紙でさまざまな折り方を開発し、空間に転用する研究をしています。折り紙自体は小さ一番嬉しかったのは、自分独自の折り方を発見できたときです。ごくわずかですが特許取得できそうなものもあります。具体的な使用方法は検討中で、ユニット化させて家も作れて、内面同士しか接しないことや 片手で押し込める容易さから、マスクへの転用も面白いのではと考えているところです。卒業後は大学院へ進学します。大学院では、主担当の先生のほかにも複数の先生方から指導を受けられる柔軟な環境が整っています。自由度高く自分の研究を進められるだけでなく、幅広い先生方の知見に触れることができるのは大きなメリットになると思います。将来的には、住居ごと折り畳んで移動可能なモバイルハウスのデザイン提案に取り組みたいです。これは 産業廃棄物削減に大きく寄与し、ごみ問題にもつながるもの。折り紙研究はさらなる展開の余地があり、社会問題解決の基盤となれるよう進めていきたいと思っています。しい教員一覧 (2023年4月現在)デザイン学部長 酒百 宏一五月女 健翔
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