2019201920172021角層のpH分布の 可視化書き込んでいます実験中!猛勉強!パソコンスキルがアップ!腫瘍分子遺伝学研究室皮膚進化細胞生物学研究室50年後のミライ予想50年後のミライ予想な細胞も攻撃してしまうため、毛髪が抜ける、下痢を引き起こすなどの副作用が避けられません。そこでこの研究室では、がん細胞に特異的に効く、すなわち副作用のない抗がん剤の開発を目標にしています。丹下 私は子どもの頃に家族ががんを患って以来、いつかがん研究に携わりたいと考えていました。ですから、副作用のない抗がん剤開発という研究室のテーマを聞いて、すぐに興味が湧きました。研究室の特徴である「合成致死」というアプローチも非常に魅力的でした。50年後のミライ予想50年後のミライ予想する理解を深めていきます。生物は3億年以上前に、両生類が体表面に角質層という「バリア」を獲得することで水中から陸上に進出し、その後、爬虫類、鳥類、哺乳類も、それぞれの角質層を進化させて環境に適応してきました。この進化機構の解明がユニークなアプローチであり、肌の美や健康を保つヒントにつながるはずです。大林 私は入学前から皮膚研究に興味がありましたが、 3年次に松井先生の授業で、「角層の進化」という意外な切り口からの説明を聞いて引き込まれました。皮膚の授業で、ーダーメイドの治療で、がんはオオーダーメイドの治療で、がんは死因の上位ではなくなる死因の上位ではなくなる抗がん剤の研究腫瘍分子遺伝学研究室とは人類は、皮膚の進化方法を人類は、皮膚の進化方法を手に入れる!手に入れる!肌の研究皮膚進化細胞生物学研究室とはがんの合成致死のイメージ図研究室ではユニークな観点から皮膚の形成機構解明に取り組んでいる関連する目標研究室の詳細はこちら関連する目標遺伝学、分子生物学、生化学の手法を用いて、がんの 分子病態を解明し、抗がん剤開発に貢献することを めざしています。また、外部との共同研究により、核酸 医薬や早期がん診断法の開発にも取り組んでいます。大学院 バイオ・情報メディア研究科 バイオニクス専攻 修士課程2年(取材時)都立東大和南高校出身(東京都)表皮の外側には角質層があり、乾燥や紫外線などから体を守るバリアの役割を果たしています。この研究室では、進化細胞生物学的な観点から、角層の形成機構を解明し、美しい肌を保つ手がかりを探っていきます。松井 この研究室では、皮膚の最も外側にある角層や、その下の顆粒層細胞の進化のメカニズムを探り、皮膚に関応用生物学部4年(取材時)県立真岡女子高校出身(栃木県)6667就職先日本ジェネリック株式会社就職先紀伊産業株式会社大林 充実した設備や機材をはじめ、本当に研究しやすい環境の中でやりたいことに打ち込めています。入学前か1年次立ちはだかる化学入学後、最初のハードルは化学の授業。他の科目より重点を置いて勉強し、なんとか成績上位をキープできた。なく細胞は増えるけれど、AとBの両方に変異が起きると細胞が死ぬという現象です。がんの増え方は、がん細胞がどんどん増殖するものと、がんのブレーキ役となるがん抑制遺伝子が壊れてしまうものの2通りがあり、私たちが注目しているのは後者です。変異をきたしたがん抑制遺伝子Aのパートナー遺伝子Bを見つけて、それを攻撃することにより、AとBの両方が変異し、その結果、がん細胞が死ぬという仕組みです。丹下 この合成致死の機構について、私は悪性中皮腫というがんをモデルに調べています。誰も知らないことを明らかにする研究ですから、やりがいは十分。最初のうちはうまくいかないことの方が多かったのですが、諦めずに挑戦し続けることで狙い通りの結果が出たときはそれまでの苦労は吹き飛びますね。ています。これら研究室の取り組みは、まだまだクリアすべき課題があり、実用化は先のこと。ですが、斬新な手法によって、村上 「合成致死」とは、細胞内に遺伝子AとBがあるとき、どちらか一方に異常をきたしても、もう一方が正常なら問題3年次専門的な実験が楽しい!動物培養細胞を操作したり、DNA鑑定に挑戦したり、専門的な実験は感動の連続!未知の生命現象を明らかにする感動を得られるのは研究者の特権です。学生の皆さんにも、ぜひ同じ思いを味わってもらいたいと思います。丹下 私はもうすぐ卒業ですが、研究活動を通して身につけた実験を組み立てる力や研究全体の管理能力などは、就職先である医薬品開発の現場で必ず役に立つはずです。研究室の詳細はこちら1年次この授業、気づきがいっぱい!生活習慣や食事のことなど、生活の土台を支える大切な知識を幅広く学べた「心と健康」の授業が良かった!両生類や爬虫類の進化の話が出るとは思いませんでした。松井 授業の後、すぐに大林さんは質問に来ましたよね。その行動力と興味に向かうエネルギーには、いつも感心させられます。その後、私の研究室の一期生になり、「皮膚のpH(酸性・アルカリ性の強さを示す水素イオン濃度)」を簡単に知るための研究がしたいと希望を出してきました。大林 先生に相談のうえ、最終的に「蛍光物質を用いた皮膚角層表面のpHの可視化」を研究テーマにしました。安くて安全な蛍光化合物により、酸性・アルカリ性を視覚的に判定できる技術をめざしていて、これまでの実験で化合物の候補を絞ることができました。の頼もしい支えになっていますよね。近年、生物研究の分野では、技術革新により遺伝子配列の解析速度が劇的に向上したほか、細胞を生きたまま3次元撮影できる顕微鏡が登場するなど、急速に進化を遂げています。研究者には、これら先端技術をうまく取り入れていく姿勢が重要です。3年次化粧品実験で興味が明確に化粧水、乳液、日焼け止めなどを幅広く扱う化粧品コースならではの実験を通じ、やりたいことが明確に。ら将来の夢は化粧品開発に携わることでしたが、卒業後の進路は化粧品メーカーの研究開発職に決まりました。 大学での研究を通じて高度な知識や技術を手に入れただけでなく、人間的に成長できたことも大きな収穫です。高校サッカーの強豪で鍛えた精神力が研究の支えに!何ごとも自分主体でできるのが 研究の醍醐味です!村上 優子 教授丹下 将希松井 毅 教授大林 香織学生と先生のタイム学生と先生のタイム副作用のない抗がん剤の開発をめざして村上 従来の抗がん剤は、増殖するがん細胞を攻撃するものが中心でした。これらは、がん細胞以外の増殖が活発20182年次取れるだけ、とってやろう!成績優秀者は取得単位数の上限を引き上げられる制度を利用し、多くの単位を取ることに全力を注いだ。未知の生命現象を解明する感動を味わってほしい村上 そのほか、この研究室では、特定のがん細胞に反応する蛍光物質を使った画期的ながん診断法の開発も始め2021修士課程1年研究の成果これまでに、日本がん分子標的治療学会や分子生物学会などで成果を発表。発表力・発言力は、研究活動を通じて最も伸びた力のひとつ。20202年次パソコンの操作力アップコロナ禍でリモート中心の授業になり、パソコンの使用時間が大幅増加。使いこなすスキルが上がった。技術革新により皮膚研究の発展が加速松井 学内のバイオナノテクセンターには高機能な蛍光顕微鏡があり、それを自由に使えることも大林さんの研究20224年次研究の成果皮膚の専門知識はもちろん、他の研究室メンバーをリスペクトする姿勢や支え合う喜びも学べた。社会に出てからも生かせるはず!丹下さんの成長の歩み大林さんの成長の歩み生物はどのように皮膚を進化させてきたのかTALKTALKTALKTALK
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