20192021234 実践工学プロジェクト演習Ⅰ〜Ⅷ▶ 化学とバイオテクノロジーを融合した「サステイナブル化学」を学ぶ▶ 地球に低負荷の新材料開発や、新エネルギー創出のための先進的な合成プロセスを開拓▶ 未来を支える新しい化学を身につけ、科学技術を先導する人材を育成年次年次年次年次材料物理化学研究室50年後のミライ予想50年後のミライ予想ゆる分野になくてはならないものです。例えば、数千度の熱に耐えることが求められる宇宙船の船体部品などは、安定性の高い無機材料の独壇場です。また、身近な健康・医療の世界でも多くの無機材料が活躍しています。三木さんの研究も医療分野に関わるものですよね。三木 はい。私が取り組んでいるのは、糖尿病の検査に欠かせない血糖値測定用のグルコースセンサーを無機材料でつくる研究です。従来、こうしたセンサーには有機物である酵素が使われてきましたが、安定性に課題がありました。地球だけでなく、火星や 地球だけでなく、火星や 宇宙でのウェルビーイングな 宇宙でのウェルビーイングな 暮らしを無機材料が 暮らしを無機材料が 支えている支えている新規無機材料の研究材料物理化学研究室とは関連する資格•危険物取扱者 •毒物劇物取扱責任者 •公害防止管理者 •放射線取扱主任者•高圧ガス製造保安責任者 ほか※それぞれの資格には、取得条件や種別などがあります。カリキュラムの詳細はこちら研究室にはさまざまな器具が揃い、存分に活用可能※学士・修士一貫早期修了プログラム対象学生は、4年次前期修了時に学部を卒業し、後期から修士課程がスタートします。研究室の詳細はこちら関連する目標◦社会連携概論 ◦社会連携演習Ⅰ◦コーオプ実習 ◦社会連携演習Ⅱ・Ⅲ ◦地域連携課題 ◦社会連携実習(海外)◦コーオプ実習 ◦社会連携演習Ⅱ・Ⅲ ◦地域連携課題 ◦社会連携実習(海外)※ 代表的な科目のみ掲載。変更になる場合があります。学部共通教育科目についてはP.30参照。健康・医療から宇宙開発まで、幅広い分野に使われる新規無機材料の創製と、その化学反応プロセスを研究。材料自体だけでなく、製造段階でもサステイナブルな社会に貢献する材料化学技術の確立をめざします。髙橋 「無機材料の創製」と聞いても、イメージが湧かない人がいるかもしれませんが、無機材料は現代社会のあら大学院 工学研究科 サステイナブル工学専攻 修士課程1年(取材時)都立広尾高校出身(東京都)[ 主な科目例 ]◦微分積分 ◦プログラミング ◦線形代数◦化学基礎・化学基礎演習◦サステイナブル化学概論 ◦工学基礎実験Ⅰ・Ⅱ◦有機化学Ⅰ ◦物理化学Ⅰ ◦無機化学 ほか[ 主な科目例 ]◦確率と統計 ◦安全工学 ◦有機化学Ⅱ ◦生物化学 ◦物理化学Ⅱ◦高分子化学 ◦分析化学 ◦サステイナブル応用化学◦サステイナブル材料化学 ◦サステイナブル環境化学◦応用化学実験Ⅱ ほか[ 主な科目例 ]◦信頼性工学 ◦知的財産権 ◦光化学 ◦放射線化学 ◦有機合成化学◦工業物理化学 ◦サステイナブルエネルギー化学◦有機化学演習 ◦物理化学演習 ◦無機工業化学 ◦応用化学実験Ⅲ ◦創成課題 ほか[ 主な科目例 ]◦卒業課題Ⅰ・Ⅱ 3637ピックアップピックアップ前期は、化学基礎、化学基礎演習、工学基礎実験Ⅰ・Ⅱを履修し、化学の基礎知識と実験の基礎技術を修得。後期からは、応用化学の基幹となる有機化学Ⅰ、物理化学Ⅰ、無機化学を学び、物質の構造と反応およびその理論を十分に理解します。前期は、有機化学Ⅱ、物理化学Ⅱで、発展的な内容を学修。後期からは分析化学、高分子化学など、応用化学の幅広い領域を網羅する多様な専門科目を学びます。また、より高度な実験技術を身につける応用化学実験もスタートします。前期は、約2ヵ月間のコーオプ実習を経験するとともに、有機化学演習と物理化学演習を通じて、これまでに学んだ知識をより確実なものにします。後期は、創成課題に取り組み、4年次からの本格的な研究に必要な知識・技術を磨きます。研究室配属 3年次までの学修の成果を生かし、それぞれが専門的なテーマを決めて卒業課題に取り組みます。卒業課題での分野ごとの専門的研究に加え、業界・企業研究や自己分析なども行い、就職活動や卒業後の大学院進学、就業に備えます。実践工学プロジェクト演習 Ⅰ〜Ⅷ工学に関する各種のプロジェクトに挑戦し、学科、学年を越えたメンバーと協働で課題解決に取り組みます。有機合成化学1・2年次に履修する有機化学Ⅰ・Ⅱを土台に、実用的な有機合成反応を系統的に理解。複雑な分子を合成するための反応設計の考え方などを学びます。1年次入学直後から楽しい実験!工学部に入ったことを実感した授業が「工学 基礎実験」。経験したことのないレベルの 実験に感動の連続!そこで酵素の替わりに電気化学的酸化反応により作製した酸化銅を用いて、安定性が高く、さらに低濃度のグルコースでも検出できるセンサーの開発を進めています。髙橋 三木さんの研究は、工程がシンプルで低消費エネルギーな製造プロセスを実現することもポイントですね。サステイナブルな社会に必要なのは、多くのエネルギーや資金を投入して良いものをつくる工学ではなく、省エネ、安価で、社会に役立つものをつくり出す工学。このニーズにも合致する研究だと言えるでしょう。三木 これまでのところ研究は順調に進んでいます。今後は、実際の血液や擬似体液を用いた実験を行い、グルコース以外の血中成分にセンサーが誤反応しないよう、測定精度を高めていくことが目標です。3年次収穫多きコーオプ実習コーオプ実習で大田区の企業で 3週間就業。会社で働くのは初めての経験で、すべてが新鮮!が行われています。こうした研究に取り組む学生に私が望むのは、原理や基礎を大切にしながら、自分の頭で考えることを怠らないでほしいということです。教科書通りのことをやっても研究は進みませんので。常に「これで良いのか」と自問しながら研究する姿勢を持つことが重要です。三木 もうすぐ学会での発表がありますから、先生の言葉を肝に銘じつつ、直せる点はすべて直して研究の完成度を高めようと思います。既に就職活動も始まっていますが、身につけた知識や経験が生かせる無機材料関連の研究開発職に就けたらと考えています。専門分野を基礎から学ぶ 基本を身につけ、就業経験を積む 体系的に学ぶことで、理解を深める 培った力を揺るぎないものにする 目で見て反応がわかる、 それが無機材料の面白さ!お気に入りの実験器具Features4年間の学びの流れ1卒業後の進路大学院進学/高分子・金属・半導体などの化学工業、食品・化粧品・医薬品などのバイオ産業、自動車産業、電気・電子製品などの製造業の研究開発において、サステイナブル工学を応用して活躍できる技術者・研究者 ほか※就職実績はP.108をご覧ください。天然物質と新しい材料で、未来への化学を拓く髙橋 昌男 教授三木 彩名学生と先生のタイム20202年次週に一度、キャンパスへコロナ禍のため、週に1度の実験だけ学内の片柳研究所棟の実験室に通う生活。もっと学びたいと考えて大学院進学を決心。原理を大切にしながら自分の頭で考えてほしい髙橋 この研究室では、光触媒機能を有する化合物や、生体に害のない生体適合性材料など、幅広いテーマで研究20224年次(修士課程1年次)※研究成果横浜みなとみらいで開催される学会イベントで成果発表を予定しています。研究室の活動でプレゼン力も鍛えられたので、自信を持って臨めます!医療から宇宙開発まで未来を支える無機材料を開発三木さんの成長の歩みTALKTALK応用化学科
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