世界最新鋭の高温試験機CMCの力学特性の測定、評価解析を行っています。国内大学では唯一の装置です。セラミックス複合材料製ブレーキディスク組織に炭素繊維を分散させることで、軽くて熱に強いブレーキディスクを実現。すでに実用化されている。1617「現実世界を双子(ツイン)のようにコンピュータ上で再現する」技術、「デジタルツイン」を扱っています。限りなく現実に近いシミュレーションを可能にする、次世代の「ものづくり」には欠かせない技術に触れる場を提供するとともに、併設校や産業界との連携を通して、特色のある教育・研究へと発展させることをめざします。CMCセンターでは、政府研究開発プロジェクトであるアメリカの カリフォルニア大学ロサンゼルス校やイギリスのバーミンガム大学との共同研究など、国際的な研究課題にも精力的に取り組んでいます。また、企業とともに政府共同研究プロジェクトを推進するほか、コンピュータシミュレーションや機械学習の応用など重要度が高まる研究にも注力しています。こうした研究を支えるために本センターは、1500℃の高温でCMCの性能を試験する装置など、世界有数の実験装置を多数導入。最先端の設備を利用できることは、研究者や学生にとって大きな魅力になっています。チカラを蓄え、根を張る新 設新 設セラミックス複合材料(CMC)とはセラミックス複合材料(CMC)は軽量で耐熱性に優れ、さらにセラミックスの弱点である脆さを 克服した「夢のセラミックス」です。CMCは、人工衛星、ロケット、航空機をはじめとする宇宙航空分野、自動車やドローンなどのモビリティ分野、原子力ほか、エネルギー分野といった幅広い領域での利用が考えられ、その用途は今後ますます拡大していくことが予想されます。CMCセンターの取り組み実験とシミュレーションの併用CMCの微細な組織のCT像をコンピュータ上で 画像処理し、破壊の様子をシミュレーションしています。Topic 実践研究連携センター産官学のコラボレーション研究をさらに強化していくために、独立した組織として設置された実践研究連携センター。産業界や国、地域との緊密な連携を支援することにより、本学の研究資源を生かした共同研究・受託研究を推進し、研究力強化と研究成果の社会還元を進めていきます。 先端リグニン材料研究センターCO2削減に貢献する新材料開発の研究拠点として、「先端リグニン材料研究センター」を設立。脱炭素とともに石油由来材料に変わる高機能材料をつくる新技術が求められる中、当センターでは、樹木中に含まれるリグニンから環境問題解決に寄与する革新的新規機能材料を開発していきます。 片柳研究所東京工科大学片柳研究所は、最新の設備環境のもと、持続可能な社会の実現を支える先進的研究に取り組む施設です。研究所内には、バイオナノテクセンター、コンピュータサイエンスリサーチセンター、コンテンツテクノロジーセンター、セラミックス複合材料センターなどがあり、産官学の連携をベースに幅広い領域にわたる社会課題の解決に貢献する、価値ある成果の創出をめざしています。文部科学省、経済産業省、内閣府などからの委託プロジェクトや国際共同研究にも積極的に取り組んでおり、これまでに国内外の注目を集める数々の成果を生み出してきました。さらに、このような高度な先端研究に大学院生を中心とする多くの学生が参加しており、本学の教育の質の向上にも効果を上げています。これからも片柳研究所は、未来社会に必要とされる成果の創出と人材の育成をめざし、その体制と取り組みを進化・発展させていきます。 デジタルツインセンター セラミックス複合材料センター次世代材料として注目を集めている「セラミックス複合材料(CMC:Ceramic Matrix Composites)」の研究開発を目的として、2017年に片柳研究所に設立された先端施設です。CMCの製造・評価・解析などを総合的に行う世界に類を見ない研究拠点であり、その成果は国内外におけるCMCの実用化に生かされるほか、学術的な研究・論文発表にも力を入れています。本センターは、所属する教員の多くが企業出身者であることも特徴で、この分野の第一線の研究者とともに学生がCMCに関する研究や学修に取り組むことができます。CMCに興味のある学生は、各学部・研究科や片柳研究所との共同研究に参加することにより、本センターの研究に携ることが可能です。 工学部機械工学科の学生が国際会議で発表! 2022年11月13日~18日にアメリカニューメキシコ州サンタフェで、"Ceramic Matrix Composites II" Conference(セラミックス複合材料国際会議)が開催されました。本学の工学部機械工学科の学生6名が同会議で研究成果のポスター発表を行い、Best Paper Award Second Place / Third Placeを受賞しました。慣れない学会での初めての発表でしたが、海外の方からの質問などにも物怖じせず応答し、無事発表を終えました。会議にはCMCセンターからも多数の教員が出席し、最新の成果に関して講演発表を行いました。東京工科大学は、産官学の連携や国際的な協力をベースに、柔軟かつオープンな研究体制を構築しています。新しい時代を創造する
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