看護学科SIGUIDE BOOK 2026 NURNG25 看護は、 病院の中で完結するものではなく、 ご自宅や社会の様々な場で広く実践されるものです。 私が担当する「地域・在宅看護学」 では、 人々が健康を維持し、 高齢になっても、 病気になっても、 障がいを持っていても自宅など生活の場で 「自分らしく暮らす」 ための支援について学んでいきます。 1 年次の早い時期にフィールドワークを行い、 地域の環境やそこで生活する人々を看護の対象として理解します。 生活の場と医療機関の連携や、 本人だけでなくご家族も含め、 医療職だけでなく日常の生活を支える介護職など福祉職とも連携して、 個別性の高い看護を行う力を身につけます。 助産師課程では、 周産期(出産前後の期間)にある母子及び各ライフサイクルでの女性への援助を行うため、情報と知識に基づいて助産診断をし、 助産計画を立てる力を身につけ、 さらに演習や実習を通して分娩介助に必要な技術・態度を学びます。 これまでの臨床や教育経験を活かし、 分かりやすく実践的な講義内容となっており、 また、 地域の開業助産師による講義を組み込むことで、 より助産について理解を深められるように工夫しています。 看護師と助産師の 2 つの国家資格を取得する必要があるので、 講義と実習のスケジュールが厳しく大変ですが、 助産師を目指す学生たちは、 日々学修に励み、 成長しています。 生活の場における看護では、 本人の思いや希望を教えていただき、 一緒に叶えていくことが重要です。 動画を取り入れたり、 事例について学生同士で話し合う時間を設けたりすることで、 一人ひとり違う様々な生活状況、 思いや希望があることを理解できるようにしています。 学生同士がディスカッションする中で、 自分一人では気がつけないような様々な見方や考えに触れることができ、 深い学びにつながっています。 実習は、 訪問看護ステーションや地域包括支援センター、病院の地域連携室など多機関で行います。 実習を通して、本人と家族の状況に応じた看護や工夫、 多職種や関係機関との連携の実際を知ることができます。 学生は実習を行うことで、 具体的に理解することができた、 楽しかった、 看護についての考えが広がったと感想を言ってくれます。 看護は、 健康面からその人の生活を支えるものです。 十分な知識と技術に基づいた専門性を身につけるとともに、 柔軟に本人と家族の生活を支える看護のあり方について、 一緒に考え、 学んでいきましょう。 私が担当する基礎看護学では、 看護の基本となる看護学概論から患者さんの日常生活の援助技術・診療の援助技術などを学びます。 演習では、 実際に学生が看護師役・患者役として技術を磨き、 基礎看護学実習で臨地に赴き、 実際の患者さんを受け持たせていただき学修した看護技術の実践を行います。 看護師として、 人体の構造や機能、 疾患など多岐にわたる知識を修得することが必要です。 患者さん一人ひとりの背景や特徴、 その人の価値観を理解し、 その人に合った看護援目を考えていきます。 演習では患者役や看護師役を体験し、 看護師だけでなく患者の思いが理解できるようなロールプレイをおこなっています。動画を見たり、 話し合ったりする中で、 一人ひとり違う思いや希望があることを理解する多職種や地域の関係機関との連携の状況を 知ることができる実習基礎的な看護の知識と技術を修得し 患者さんの思いを理解する力をつける生活の場で自分らしく暮らすことを支援するために 地域・在宅看護学を学ぶ母子や家族を支える助産師になれるよう 実践的な講義や実習で学修に励む准教授鈴木 久子 Hisako Suzuki教授寺岡 歩Ayumi Teraoka講師中川 潔美Kiyomi Nakagawa地域 ・ 在宅看護学助産学基礎看護学
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