法政大学 GUIDEBOOK 2025
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ケニア発ブランドが届ける一歩踏み出す勇気と笑顔013自分らしさとは何か?自問し続けた先に広がるもの。法政大学で培った実践知。社会へ出た卒業生は、その力をどのように生かしているのでしょうか。実践知の現場常に「人対人」を意識しフラットな関係を築く現地のテーラーと話し合いを重ねながらの製作。「RAHA KENYA」は国際支援の一環として人を雇っているわけではない。妥協は許さず信頼できるビジネスパートナーとブランドを作り上げていく。“アフリカ布”を使ったアパレルブランド「RA HA KENYA」。「一歩踏み出すきっかけの」をコンセプトにケニアで立ち上げたこのブランドは、自分に自信を持てなかった私が、カラフルなアフリカ布で仕立てた服を着たことで、自分を変えるきっかけになった経験がもとになっています。経営の知識、アパレル経験、英語力、何もない状態で始めたビジネス。困難の連続で無謀にも思える挑戦でしたが、目の前にあることに向き合い、小さな一歩を積み重ねた結果、多くの人を笑顔にするブランドになりました。今はこうして自分らしく仕事をしていますが、ケニアに来る前は、自分らしさとは何か?を模索する日々でした。所属していたキャリアデザイン学部では、働き方や生き方について考える機会が多くありましたが、自分は何をしたいのかわからず、もがいていたことを思い出します。しかし、「キャリア体験学習」(インターンシップの授業)の報告書を見返してみると、「常に自分の頭で考えながら、自分らしい選択をすべき」と書いており、それはまさに今、私が仕事に取り組むうえで大切にしていることと同じでした。思えばこの考え方は、法政大学の掲げる「自由を生き抜く実践知」にマッチしており、それは私の原点となり、今につながっているのだと強く感じます。現在は、ゲストハウスや現地プログラムの運営など、新しい分野にも注力しています。ほんの少しの勇気を持って一歩を踏み出し、挑戦し続ける。これからも自分らしさを忘れずに、目の前の人を笑顔にしていきたいです。合同会社Asante Sana 代表社員河野理恵さん2010年キャリアデザイン学部キャリアデザイン学科卒業「実践知」を生 大学卒業後、介護職、アルバイト、大手不動産会社勤務等を経て2017年にケニアに移住。同年アパレルブランド「RAHA KEN YA」を立ち上げる。2022年からケニアでの体験プログラムとゲストハウスの運営も行っている。PROFILE03「社会の未来」を実現するために

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