法政大学 GUIDEBOOK 2024
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武田 俊輔 教授社会学科090フィールドワークは人生を変える私のライフワークのひとつに、滋賀県長浜市で400年以上の伝統を持つ「長浜曳山祭」の調査があります。少子高齢化が進む地域で実際に祭りの担い手として関わり、祭礼についてフィールドワークをしながら地域社会の変容や伝統継承の可能性を模索してきました。現場に飛び込み、現地の人々と関わりながら調査を進めるという研究は驚きと発見の連続で、これまで歴史的な文献研究を主に取り組んでいた私にとって、自分自身の新たな可能性を知るとともに、大きな転換点となりました。社会学って何?社会学は「自分自身の視点を相対化し、異なる可能性を見出すための学問」だと私は考えます。私自身、祭礼という異文化に接することで、地域や伝統への自身の考え方やあり方を見直すとともに、現地の人々が意識していない魅力や課題を提起するきっかけにもなりました。それまで当たり前だと感じていた思い込みや社会のルールに対して、新たなアプローチを見つけることにつながるのです。本学部では社会学の各分野の第一人者が教■を執り、皆さんの学びをバックアップしています。フィールドワークを通じてローカルからグローバルまでさまざまな社会現象や社会問題を捉え、より良い社会の可能性を共に考えていきましょう。理想の未来へ向けてフィールドワークを通して地域社会における伝統継承の可能性を考える

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