法政大学 GUIDEBOOK 2024
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国際経済学科倪 彬 准教授082経済の立て直しには多様で画期的な方策を今の日本社会は、少子高齢化による労働力人口の減少や企業の生産性の低下により、経済の停滞が問題となっています。こうした課題に対し、移民政策の導入、AIや自動化技術の促進、出産・子育てしやすい環境づくりなど画期的な政策が必要だと考えています。年功序列の廃止や働く意欲を引き出す制度づくりなど、多様な方向からの改善も必要ではないでしょうか。経済学の理論に加えて、データ分析から導かれる情報をもとに、問題解決の手法について学生と一緒に考えています。データを用いて最良の方策を導き出す経済学では、限られた資源・資金をいかに分配し、最終的に人々や社会全体の効用を最大化する方法を考えます。例えば、労働力人口を増やすために移民を迎え入れれば、国内労働者の競争激化、文化の違いによる軋轢など、他方面での課題が発生するでしょう。経済学は、エビデンスあるデータを用いて実証分析を行い、どうすれば課題を最小限に抑えて全体として最も良い状態をもたらすのかを解明し、政策決定に役立てることができます。現代の問題は多様な要素が絡み複雑になっていますが、経済学の手法と考え方は、分野を超えて幅広い社会課題への実践的な応用が可能です。経済学部で学び、広い分野から世の中の進歩に貢献してください。理想の未来へ向けて長らく停滞する経済を立て直しより良い世の中を作るには

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