法政大学 GUIDEBOOK 2024
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新井 和吉 教授機械工学科148共同研究から得る実践的な学び「より強く、より速く、そして、より軽く」。これは、現代社会の根幹を支える理工学に課されている大きなテーマです。この背景のもと、私の研究室では高速衝突などから人や機械を守るため、2種類以上の素材を組み合わせた複合材料の開発に取り組んでいます。その多くは、JAXAや企業などと進める共同研究であり、時間や費用などの制約を学生の段階から経験することになります。宇宙機に使われる複合材料の開発やスポーツ用アイガードの強度検証実験など、取り組む実験の1つ1つは小さなものですが、その積み重ねでものづくりの醍醐味を知り、それがまた次の原動力になります。能動的な姿勢からものづくりの喜びを知る今はないものを新たに作り出すことができるのが理工学部の魅力。そのためには発想力が必要です。本学部では全学科に「PBL(Project Based Learning)」を必修科目として設置しており、自ら問題点を設定し、その解決法を探ることで実践的なスキルを身に付けることを目指しています。初めは戸惑い、受け身の姿勢であった学生が、変貌を遂げ自由に生き生きと取り組む姿はとても頼もしく感じます。大学は自律的に行動し学ぶことで、実社会に還元されるものづくりの楽しさと探求の喜びが味わえる場所。皆さんとその喜びや感動を共有できる日を待ち望んでいます。理想の未来へ向けて新しいものを作り出す喜びが原動力となり、社会を変える

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