中央大学 理工学部研究室ガイド 2024
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私たちはコンピュータと数学の力を使って、「かたち」を上手に扱う技術の研究や開発を行っています。コンピュータ上で、3次元形状は細かい三角形や四面体の集まりとして表されます。それらを高速・高精度に処理する手法を提案し、製造業や映像産業における実世界での課題解決に貢献することを目指しています。 メインCG、バーチャルリアリティ関連アルゴリズム/幾何形状処理90❖ 複数形状間の対応関係構築 複数の3次元形状間の対応関係を構築することで、形状に対する操作やデータを共有することができます。例として映像産業ではアニメーションのコピー等に使われます。どのようにして形状の特徴を自動的に認識し、処理するかが鍵になっています。 ❖ ボクセルによる形状近似 3次元形状をボクセル(立方体)の集合で近似して表すことをボクセル化といいます。ボクセル化は、衝突判定の高速化など様々な分野で用いられています。ボクセル化するときに形が変わってしまうので、できるだけその誤差が小さくなるようにしないといけません。また、高速に計算できることが求められています。 ❖ 曲面上のパターン生成 葉や花などは規則的なパターンで配置されています。そのパターンをシミュレートできれば植物モデリングに応用することができます。単純な形状にしか適用できないパターン生成手法もありますが、曲面分割法を組み合わせることで複雑な形状にも適用できるようになります。 ❖ 3次元形状の球面化 複雑な3次元形状を処理するのは難しいものですが、平面や球面などの簡単な形状を処理するのは思いのほか簡単です。そこで、複雑な形状を簡単な形状に変換してから処理するという研究が行われています。形状を変換するときには形の歪みが生じてしまうので、できるだけ角度や面積のずれが少ない変換を探します。 * * * 形状情報処理研究室デジタル処理で「かたち」を自在に操ろう情報工学科森口 昌樹准教授

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