図形詰め込み問題に対するアルゴリズム開発芸術的なタイリングの生成アアルルゴゴリリズズムム工工学学研研究究室室今今堀堀 慎慎治治 教教授授 3号館6階3610号室アルゴリズムとは、コンピュータで計算を行うときの計算方法のことです。私たちの身の回りにある様々な課題を、計算の方法を工夫することでうまく(効率的に)解くための研究や開発を行っています。解くべき課題は山のようにあり、全ての課題に対して専門家が個別のアルゴリズムを開発するのは、現実的とは言えません。アルゴリズム設計の方法論と技術を体系化することで、誰でも簡単に高性能アルゴリズムを作れるようにすることを目指しています。いろいろな大きさや形のものを、決められた入れものに「上手に」詰め込む。子供のころのおもちゃの片づけや、大人になってからの旅行かばんの荷造りで、何度も体験したことがあるでしょう。社会全体を見渡すと、大きな鉄板や布地から必要な部品を切り出し、工場内に整然と配置された多くの加工機械を用いて製品を作り、完成した製品を倉庫やトラックに詰め込むといった作業が、日本中・世界中のありとあらゆる場所で頻繁に行われています。この身近な課題は、その見た目とは裏腹に非常に難しい問題であるということが証明されました。最新の高性能計算機を駆使しても、正解を見つけられないのです。「解きたいけれど解けない」課題を目の前に、何もせずに諦めることもできず、真剣に取り組みました。問題の数学的構造に関する研究と、実社会においてどのように詰め込み作業が行われているかの綿密な調査により、正解ではなくても、現実の社会では十分に役立つ答えを見出す、「実用的なアルゴリズム」の開発に成功しました。タイリングとは、多数の図形を平面に敷き詰めた構造です。建物の壁面にタイルを敷き詰めるなどの例にみられるように、意匠・芸術の分野で数多く使われています。オランダの芸術家エッシャーも、作品の中で好んで用いました。コンピュータを用いて芸術的なタイリングを生成するアルゴリズムを開発しましたので、このタイリング自動生成システムと、私たちの創った芸術的な(?)タイリングを公開します。サイバネティクス、人とシステム人工知能/感性工学研究室でメインに学べるキーワード関連して学べるキーワード※P1の一覧表と合わせてご参照ください。【キーワードの見方】メイン関連メインアルゴリズム関連組合せ最適化/人工知能情情報報工工学学科科 81アルゴリズム工学研究室社会を変えるアルゴリズムを創り出そう情報工学科今堀 慎治教授
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