中央大学 理工学部研究室ガイド 2024
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アアルルゴゴリリズズムム理理論論基基礎礎研研究究室室 今今井井 桂桂子子 教教授授 メイン人工知能関連アルゴリズム/幾何情報処理/計算幾何学情情報報工工学学科科 80計算機で実行できるような問題解決の手順をアルゴリズムといい,効率の良いアルゴリズムの開発を目指しています.ここでは,研究室で扱っている問題のうち,いくつかを紹介します. 多視点ワイヤーアート 針金を用いて芸術的な作品を作るワイヤーアートという芸術分野があります.異なる視点から見ると違った形に見える作品が作られています. 2つの平面上の線画を与えると,その平面に射影した際に,入力した2つの線画と一致する形状を自動的に構成する手法を研究しています.また,線画と一致する形状の中で,包含関係において最⼤のもの,辺⻑和が最⼩のものを求めました. メッシュ生成と変形 コンピュータでは曲面は⼩さな三角形や四角形の張り合わせ(メッシュと言います)で表現されています.右にある二羽のウサギはどちらも三角形からできているのですが,三角形を⼩さくすると滑らかに見えますが,データの量が増えてしまいます.用途に応じて,メッシュの形を変えることをメッシュ変形といいます.形を保ったまま上手にデータ数を減らしたものが右側のウサギです. 与えられた形状からメッシュを生成したり,変形したりする研究行っています. カラフルなウサギはZometoolという知育玩具で作れるようにメッシュを変形し,実際に作ったものです. 量子グラフ状態 コンピュータの内部では,すべての情報がʻʻ0”とʻʻ1”の有限列で表現されています.これに対して量子コンピュータでは量子ビットによって表現される量子状態に対して,ユニタリ変換と測定という演算によって計算を行っています.点の集合と2つの点を結ぶ辺の集合によって定義されるグラフという概念と量子計算に関係があります.この関係などを調べることもやっています. アルゴリズム理論基礎研究室コンピュータに効率よく問題を解かせるアルゴリズムを開発する情報工学科今井 桂子教授

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