中央大学 理工学部研究室ガイド 2023
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感性とは、好き嫌い・興味の有無などを瞬間的に判断する能力です。感性には、多くの人に共通する部分と個々人で大きく異なる部分があります(感性の多様性)。私たちは、このような人間の能力を人工知能で真似るための感性のモデル化に取り組んでいます。現在は、人々が感性の多様性を相互に理解することの支援、脳活動などの生体反応と感性的な価値判断の関係の分析、行動変容を伴う働きかけ(ナッジ)の研究も展開しています。 Ⅰ. イメージの研究 五感を通して消費者が感じる製品イメージを推定する研究を発展させて、ブランドイメージにつながる要因の分析研究を進めています。また、消費者の年齢や文化的背景の違いによるイメージの多様性・イメージの構造にも関心を持っています。 Ⅱ. 脳活動や生体反応からの感性理解 感性の詳細な理解研究として、CM映像・読書・ビデオゲームを例に、興味関心・好き嫌いなどの主観評価や内容への理解度との関連性を視線や脳活動などの生体反応レベルから調べています。最近は、法律や社会規範を例に、善悪判断・意思決定のベースとなる規範意識との関連性の解明にも関心を持っています。 Ⅲ. パーソナルビッグデータとナッジ 街中で共同利用可能なセンサーと、個々人のウェアラブルセンサーを連携させて、行動履歴のパーソナルビッグデータを構築する研究も始めています。これを利用して、個々人の感性とTPOに合った形で、運動を含む健康志向のライフスタイルやオンライン学習継続への感性的な動機付け(ナッジ)の研究を進めています。 研究室HP: https://www.hm.indsys.chuo-u.ac.jp https://www.facebook.com/HumanMedia/ 色彩分布に基づくブランドイメージの分析・ポジショニング パーソナルビッグデータの集積とナッジによる行動変容 メイン感性工学関連人工知能/サイバネティクス、人とシステムサイバネティクス、人とシステム人工知能/感性工学研究室でメインに学べるキーワード関連して学べるキーワード※P1の一覧表と合わせてご参照ください。69【キーワードの見方】メイン関連ビジネスデータサイエンス学科加藤 俊一 教授 加藤 俊一教授認 知 多 様 性 へ の 感 性 工 学 的 ア プ ロ ー チ 認知多様性への感性工学的アプローチ(人にやさしい情報環境をつくる) ( 人 に や さ し い 情 報 環 境 を つ く る ) ヒューマンメディア工学研究室 ビジネスデータサイエンス学科 ヒューマンメディア工学研究室

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