AI︑著作権法︑国家資格……﹁学びたい﹂が連鎖する刺激的な日々VOICE14栗原 瑠菜 2年埼玉県立浦和第一女子高等学校出身STUDENTS, VOICE01情報と法学、どちらに興味がある?私たちは幼い頃からインターネットが生活の一部だった世代。高校生のときにSNSにおける誹謗中傷をはじめ、ネットで起こる問題や個人情報の扱い方に興味を持ち、情報系の勉強がしたくてiTLを選びました。入学前にはプログラミングなどザ・情報系の授業が多いイメージでしたが、実際に入学してみると法学の基礎を勉強する科目が予想より多かった。最初は少し苦労したものの、学習していくうちに法律の奥深さに触れ、自分でも意外なことにもっと法律を学びたいと思うようになったんです。ゼミも情報化の発展によって生じる法的な問題を研究するゼミを選びました。ゼミではどんなことを研究してる?AIが自動生成した画像やイラストの著作権について研究しています。最近はSNSなどでもAIが自動的に生成した画像を見かける機会が増えましたが、その画像の著作権はだれのものなのか──というより、そもそもAIがつくった作品に著作権は発生するのか。日本の著作権法では、著作権が発生する「著作物」は「思想又は感情を創作的に表現したもの」と定義されています。いまのところAIに感情や思想はありませんから、AIが自動生成した作品には著作権が発生しないというのが多くの専門家の見解ですが、こうした研究を進めるには著作権法の知識も必要になってきますよね。著作権に関する過去の判例も参考に、論点を絞って整理していきたいなと。先生のフィードバックを受けながら知見を深められる刺激的な日々に幸せを感じています。今後の目標、将来の夢は?当面の目標は、もっと研究を進めて学会で論文を発表することです。いまは興味の持てる分野に出会えて夢中で勉強している段階なので、卒業後の具体的な進路にまでは考えが及んでいないのですが、研究や資格試験など目の前の目標を達成しながら、4年間で身についた知識を活かせる職業に就きたいと思っています。
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