中央大学 理工学部 2025 GuideBook
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大学1年次までに本で学んだ化学の基礎知識や基本操作を各自が実際に行い、身につけてもらうのがこの実験の目的です。化学には、「白衣を着て実験する」イメージがありますね。そのイメージ通り、金属イオンの分析・滴定・有機合成・分光分析などの実験を、環境にやさしい「マイクロスケール実験」の手法で行うほか、コンピュータを利用したコンピュータによる仮想化学実験にも取り組みます。この演習では、1・2年次に学んだ物理化学(物理的手法を用いて物質の状態やエネルギー、化学反応を理解する学問)を利用し、具体的な化学の問題を定量的に解決する能力をつけることを目的としています。高校とは異なり、一から理論式を組み立てて問題を解くことが目標です。毎週事前に問題が学習用webサイトにアップロードされ、授業までに各自が解き、授業時には解法の要点が説明されます。この科目では、アルコール・ケトン・カルボン酸などの重要な化合物の合成や性質、反応性を学びます。演習も取り混ぜながら、「化合物によって反応性や性質が異なるのはなぜか」という有機化学の考え方の理解と、学んだ反応を自在に組み合わせて複雑な分子を組み立てる合成デザインに重点が置かれます。時には、関連する化合物と人間社会との関わりや、化学の発展の歴史にも話が及びます。この実験は、有機化学・高分子化学・生化学分野の専門実験です。この分野の重要な反応を利用した合成実験と、化合物の特性を評価するための測定を行い、結果をレポートとしてまとめます。この実験を通して、背景となる理論についての理解を深めるとともに、複雑な実験操作や各種測定法を修得し、化学のプロとしての研究活動の基礎をつくります。時間のかかる実験もあり大変ですが、学生はみな真剣に取り組んでいます。392年次物理化学演習2年次有機化学23年次応用化学実験応用化学科 Pick-up授業特徴的な科目を4つご紹介します。2年次化学実験詳しい科目系統図はこちらまで

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