34精密機械工学の基礎をしっかり学べるのが魅力高校生のときに機械式時計のしくみに興味をもち、精密機械工学を学びたいと思うようになりました。中央大学の精密機械工学科は、機械工学の基礎となる「材料力学」「流体力学」「熱力学」「機械力学」や、製図道具を使って実際に図面を引く製図の授業など、基礎力を身につけるカリキュラムが充実していることが特徴です。2年生の後期にはグループで一つのものをつくりあげる演習授業(精密機械工学プロジェクト)もあり、私たちの代では跳躍するロボットを作りました。実力と差がある難しい課題に取り組むなかでは、足りないスキルを自ら習得しなければならない場面もあり、主体的に学ぶ力が身につきました。医療現場で期待されるマイクロロボットを作製現在は、微生物を模倣したマイクロロボットの研究を行っています。1mmの10分の1ほどの大きさのロボットを、ハイドロゲルを用いて作製し、遊泳する微生物の動きの再現を目指しています。それができれば、医療分野など幅広い応用先で活躍するマイクロスケールのロボットを実現できると考えています。顕微鏡など必要な実験機材を自作することもありますが、それも精密機械工学科だからできることです。現在は研究と並行しながら、論文誌への掲載を目標に論文の執筆に取り組んでいます。佐藤 日向子精密工学専攻 博士課程前期課程2年東京都立小石川中等教育学校出身
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