この科目では、これから4年間で勉強する都市環境学の学問体系の全体像を学ぶとともに、都市環境学を学ぶ意義、目的を明確にします。より効果的に学ぶために、週末を利用して隅田川周辺の水辺空間の見学をはじめとして、いくつかの都市環境の現場見学を行います。また、レポートなど技術文書作成のスキルの修得についても目指していきます。1年次の夏季休業期間中に、4泊5日の日程で野尻湖セミナーハウスにて合宿で行う実習です。前期科目の測量学で修得した基本的な測量技術を総合し、実際に地形図を作製します。この実習を通じて、測量学の基本技術を応用する方法について学修すると同時に、共同生活を通じてお互いに刺激を与え合い、また、相互理解を深めることを目的としています。この演習では、世界で最も利用されている3次元CAD(コンピュータ支援設計)システムを用いて、任意の地形上において橋梁、防波堤、高速道路などの土木構造物の設計を行うことが可能となるスキルの修得を目指します。また、3次元CG(コンピュータグラフィックス)を用いて設計した構造物をわかりやすく表現(可視化)する能力を養います。1年次「デザインの基礎」や2年次「構造力学1、2」を受けて、橋のデザイン企画と設計計算書の作成に挑戦します。実際のデザインコンペの要求条件を再現して、班に分かれてオリジナルのデザインを提案します。場所の環境や歴史なども調べて、核になるコンセプトを構築し、また力学的観点から強度が保たれているかの証明も要求されます。331年次測量実習3年次空間デザイン演習3年次機能とデザイン演習都市環境学科 Pick-up授業特徴的な科目を4つご紹介します。1年次フレッシュマンセミナースケールの大きなものづくりを目指して高校生のときに漠然と「ものづくりがしたい。できれば大きなものをつくりたい」と思って調べるうちに、道路や橋などのインフラをつくり社会基盤を整えることも重要なものづくりであることを知り、土木分野に興味をもちました。都市環境学科の魅力は、スケールが大きく座学だけでは理解しにくい内容を、測量や河川の流量観測などの実習や実験によって現場で体感し、自ら課題を見つけながら自主的に研究に取り組めることです。同窓会の活動が活発なのも特徴で、社会で活躍する卒業生の声を聞くことができ、就職活動の際にサポートを受けることもできます。現場で得た情報から気づきを得られる現在は河川・水文研究室に所属し、「タイにおいて洪水が人口動態にどのような影響を与えるかについて」の研究を進めています。タイは日本と河川や洪水の特性や洪水後の人口動態も異なりますが、その実態を知ることで日本における避難計画や気候変動対応策にも貢献できると考えています。昨年は2回ほどタイに出張してセミナーの聴講やダム貯水池の見学、国際学会でのポスター発表などを行いました。これまでの学生生活のなかで、実際に現場に足を運び、自分の目で見て体験する姿勢の重要性を学べたことは私にとって大きな財産です。今後も、その姿勢を貫いていきたいと思っています。津田 妃奈子都市人間環境学専攻 博士課程前期課程2年私立学習院女子高等科(東京都)出身詳しい科目系統図はこちらまで
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