物理学は実験と理論が相互に刺激し合いながら発展してきた学問のため、机上の勉強だけでなく体験的に理解を深めるトレーニングが必要です。主に1年次を対象とするこの実験では、高校で習った力学や電磁気学などの現象を実際に観察する機会だけでなく、水素原子のスペクトル、低温の世界、放射線など、日常では味わえない物理現象との出会いの場を提供します。高校で習う力学は、19 世紀に完成された古典力学がもとになっており、身近な現象を理解するのに役立ちます。しかし、宇宙、半導体、原子や分子、原子核や素粒子などの最先端の現象を理解するには、量子力学という新しい物理学を基礎から学ぶ必要があります。この講義では演習を交えながら、不確定性原理やエネルギーの量子化など、量子力学の基礎的な概念を身につけます。相対性理論は現代物理学の基礎であり、カーナビの位置測定にも応用されるなど現代科学に欠かせない学問です。しかし、「時間の遅れ」などの一見不思議な現象を扱うために、難解なイメージがあるかもしれません。この講義では、相対性理論の基礎についてわかりやすく解説し、アインシュタインが発見した宇宙の不思議を体感してもらいたいと思います。4 年次では研究室に所属して卒業研究を行い、最先端の研究に携わることになります。研究室によって卒業研究の取り組み方は異なりますが、新しい理論や新物質の発見など大きな目標に向かい、教員や大学院生と協力して日々研究に勤しむ毎日となります。1 年次から3 年次まで学んできた科目を基盤にして新しい物理へ挑戦し、さらなる飛躍が期待されます。312年次量子力学及演習14年次相対性理論4年次卒業研究物理学科 Pick-up授業特徴的な科目を4つご紹介します。1年次物理実験詳しい科目系統図はこちらまで
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