物理学で培った科学的・理論的な思考を生かして自動車の設計・開発に携わるのが目標です30幅広い分野に応用できるのが物理の魅力父が自動車整備工場を経営していたということもあり、子どもの頃に将来は自動車の設計・開発に関わりたいという夢をもち、現在もその思いは変わっていません。大学では自動車の設計・開発と直結した機械工学系や電気電子系の学部ではなく、より多角的な視点で社会に貢献できる物理学を学び、自動車業界にアプローチしてみたいと考えました。物理学は自然法則を解き明かす普遍的な学問で、生物や工学など、幅広い分野に応用することができると考えています。超伝導を調べる実験装置を独自に開発物理学というと座学が多いイメージがありますが、実際には多くの実験があることが魅力です。物理学科では理論を専門とする研究室と、それを実験で証明するのを専門とする研究室とがあります。私の所属する極限凝縮系物性研究室は実験系で、主に超伝導現象について研究しています。超伝導現象とは、絶対零度付近まで温度を下げると起きる現象の一つで、電気抵抗が突然ゼロになる現象です。超伝導体の物性を解明するためには、低温物性実験を行います。私は現在、その実験で使用する微小結晶用高感度熱量計(物質の熱容量を測るための装置)の開発に力を入れています。将来的に研究室の財産になればと、日々研究に励んでいます。井波 駆物理学専攻 博士課程前期課程2年千葉県立成東高等学校出身
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