中央大学 経済学部 2026 GuideBook
18/32

在学中に保育士の資格も取得子育て支援に活かしていきたいゼミナールグローバル人材育成キャリア教育子育て問題に関心を持ち公務員をめざす実社会でも活かされる現場を見て考える力ゼミナール3つの実践教育18Faculty of Economics 2026国際経済学科 2022年3月卒業田村 柴織私立麗澤高校(千葉県)出身【勤務先】世田谷区役所ゼミで鍛えた傾聴力を公務員の業務に活かす小 尾 小尾ゼミのテーマは労働と生活。特に女性の子育てや仕事との両立について研究する学生が多いことが特徴です。田村さんも子育てに関心がありましたね。田 村 入学当初は海外の貧困問題や国際協力に興味があったのですが、勉強していくうちに国内の身近な場所で起きている問題を研究したいと思うようになり、小尾ゼミに入りました。小 尾 何かきっかけがあったのですか。田 村 東京都世田谷区が外部業者に委託しているベビーシッターのアルバイトを経験し、保育士や一人親家庭を支援する仕事に就きたいと考えました。それから通信教育で保育士の資格を取得し、ゼミでは一人親家庭の貧困問題を研究しながら、公務員をめざそうと思うようになりました。小 尾 保育士の資格は保育所でなくても活かせますね。経済学部で労働問題や社会政策を勉強しながら保育士の資格を取り、行政や子育て支援の仕事を目標にするというのは、後輩の方にも参考になるキャリア形成の良い見本だと思います。田 村 私の場合、2年生から3年生の間で保育士の資格を取り、3年生の秋までゼミのグループワークに集中しました。公務員試験の勉強を夏頃から始めて世田谷区の内定をいただいたのが4年生の夏。それから卒業論文の本格的な仕上げにかかったため、時間的な余裕はありませんでしたが何とか間に合いました。小 尾 将来の目標を早めに決めてブレずに取り組んだのが良かったのだと思います。私もいろいろアドバイスはしましたが、実行できたのはすべて田村さんの意思。理想的なゼミ生でした。小 尾 ゼミの研究では一人親家庭や保育士の生活実態を細かく調査していましたね。田 村 3年生の時はプレゼンテーション大会(→P20)に参加するために6人グループで「一人親家庭の実態調査」を行い、4年生の卒業論文は「保育士の労働環境の研究」を一人で執筆しました。小 尾 それらの活動を通じて得た経験で現在も活かされていることはありますか。田 村 3年生の時は、リーダーというより6人グループのまとめ役として協働作業を進める経験をしました。また現場の方々へのインタビューを数多く実施したため、傾聴力と情報収集能力が身につきました。書物に書いてあることや一つの意見をうのみにするのではなく、自分で現場を見て立場の違うさまざまな人の話を聞くことは、今の仕事でも続けています。小 尾 そういうコミュニケーション能力はあらゆる仕事で重要なことですね。特にこれからの社会では、経験やバックグラウンドの異なる人と一緒に仕事をしたりコラボをしたりすることが増えていきますので、重要な力です。

元のページ  ../index.html#18

このブックを見る