齊藤 優週刊少年ジャンプ12代目編集長齊藤 優中学2年のとき、友人に借りた『週刊少年ジャンプ』がきっかけで漫画に夢中になり、大学時代は勉強やラグビー、旅行同好会を楽しみつつ、アルバイト代はすべて漫画や本につぎ込んでいました。好きが募って、将来の職業も編集者志望でしたが、出版社は競争率が高く、実は最初、半分諦めていたんです。それでも出版社に進めたのは、大学が主催するマスコミ就活指導講座『マスコミセミナー』の存在を知り、「諦めるのは、やれることをやってからにしよう」と思って参加したことが転機でした。セミナーで課題のエントリーシートに取り組んでいたときのことです。出版社のエントリーシートは項目が多く複雑で、一生懸命に模範解答を考えますが、提出期限がどんどん迫ってきて・・・。最後の1項目だけ“ウケ狙い”で、自分の好きに書いたんです。当時、セミナーの講師は新聞社の一線で活躍されている方でした。するとその方に「全部ダメだけれど、ここだけ面白い」とウケ狙いの所だけ褒められて驚きました。学生が考える“理想の学生像”なんて、想像が貧困で、すぐ見抜かれてしまうものです。「皆と同じではなく自分らしく」「どうしたら伝わるか」「読んだ人にどう思ってほしいか」をプロ目線で徹底的かつ的確に指導していただきました。今働くうえでも、その時の教えはすごく役に立っています。学生時代は、実際に働いている人との接点はほとんどないので、こうした機会はとても貴重です。私自身も、就職活動の本番前にマスコミセミナーに出会えて、本当によかったと思っています。編集者になってよかったと思うのは、「人生、見るものすべてが役に立つ」ことです。例えば、つまらない映画を見ても「結末はどうだった。こうすれば面白くなった」と考えることで、作家さんや会社の同僚との話題にできる。日常生活で体験したものすべてが仕事に活きるんです。仕事と生活に境目がないのは、私にとっては心地良いですね。仕事で修羅場や大変なことがあっても、「好きな漫画のことならば」と全力でがんばれます。これから大学生活を送る皆さんには、興味のある本を手当たり次第に読むことをお勧めします。本は他者の考え方を学んだり、自分以外の人生を擬似体験できる非常によいツールです。また、志望する業界に限らず、どんな仕事でも資料や契約書を読む機会はあるので、語彙力や文章力は必要になります。将来のためにも、ぜひ若いうちにたくさん本を読んでほしいですね。総合政策学部 政策科学科2019年卒業関根 幸太さん文学部 社会情報学専攻図書館情報学コース 2020年卒業穴山 甲斐さんマスコミセミナーに出会えて、“好き”な仕事だから大きく未来へジャンプできた辛いときも全力でがんばれる出版・漫画業界でも中央大学の卒業生が大活躍!法学部 法律学科 2017年卒業笠井 遼敬さん法学部 法律学科 2020年卒業今村 拓朗さんProfile(中央除く・左から)003
元のページ ../index.html#5