中央大学 GUIDEBOOK 2025
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長谷川博己raduates MessageGII HROKHASEGAWA長谷川 博己俳優(ヒラタオフィス所属)文学部文学科仏文学専攻 2000年卒業Profile1977年3月7日生まれ、東京都出身。中央大学を卒業後、2001年に文学座附属演劇研究所に入所する。2002年舞台『BENT』でデビュー。多くの舞台作品で存在感を示す。その後ドラマ、映画にもそのフィールドを広げ、初主演ドラマ『鈴木先生』(11)で一躍注目され、以降も様々な作品に出演。主な作品にドラマ『小さな巨人』(17)、連続テレビ小説『まんぷく』(18)、『リボルバー・リリー』(23)など。映画『シン・ゴジラ』(16)で日本アカデミー賞・優秀主演男優賞を受賞。NHKドラマ『夏目漱石の妻』(16)で放送文化基金賞演技賞を受賞。NHK大河ドラマ『麒麟がくる』(20)では主人公の明智光秀を演じ、橋田賞および日刊スポーツ・ドラマグランプリ主演男優賞を受賞。 また、2024年4月期放送のドラマ、TBS日曜劇場『アンチヒーロー』では同枠7年ぶりとなる主演を務めた。016017“好き”を見つけ、没頭し、深掘りできる。大学での4年間は人生を拓く力になった中央大学では、好きだったフランス映画の影響もありフランス文学を専攻。どの先生も個性的でしたね。私が舞台前の稽古で授業に出られない日が続いた際、先生に事情を話したら「面白いね、もっと聞かせて」と興味津々で根掘り葉掘り聞かれたことも。学生を厳しく縛りつけず“余白”のある考え方をされる先生が多く、そのおかげで自分の興味があることに没頭し深掘りできる4年間になりました。印象に残っている授業の一つに「映画論」があります。授業では、黒沢清監督の作品も取り上げられたこともあり、それから10数年後、黒沢清監督の『散歩する侵略者』への出演が叶ったのですが、なんと当時の「映画論」の先生が映画評論でその作品を褒めてくださっていて、とてもうれしく拝読したのをよく覚えています。中央大学の自由な環境があったからこそ、今の自分がいる。誰もが思い思いに過ごせる緑豊かなキャンパス、個々の“好き”を尊重して背中を押してくれる先生方、等身大で信頼し合える仲間たち。ここで得た“宝物”は、今も自分の支えになっています。大学の友人に誘われ立つことになった舞台が人生の転機に3歳の頃に初めて行った映画館で観たのが『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』というアメリカ映画。「怖かった!」という印象でしたが、恐怖心の裏側でほかの映画はどうなのか?と興味をもつようになりました。国内外の作品を次々に鑑賞するうちに映画の世界にどっぷりはまり、いつしか映画監督になるのが将来の夢に。中央大学に入学してからも映画好きは変わらず、多摩キャンパスと映画館を行き来する日々を過ごしていました。ある日、大学で友人から「舞台の代役を探している。出てみないか」と声をかけられました。映画をよく観ている長谷川なら大丈夫だ、と言われ参加してみると非常に刺激的で。舞台設営や衣装手配など自分たちでゼロから創り上げる面白さを感じると同時に、「演じる」魅力に取り憑かれたのです。My REAL CHUO Life.“好き”に没頭できる4年間で出会えた「職業、俳優」への道。

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